〈貴帆〉(クラス40ポゴ40-S3)からライフラフトを展開。実際の海で行われたシティマリーナヴェラシスでの訓練の様子

World Sailing認定のサバイバルトレーニング

海難から身を守る術を学ぶカリキュラム、「サバイバル・メディカルトレーニング(以下、サバトレ)」。World Sailingが認定する国際的なメソッドを国内で主催するのは、世界の海に挑戦するオーシャンセーラーを支援するコミュニティーであるJOSA(日本オーシャンセーラー協会)。

これまで、北九州市の日本サバイバルトレーニングセンター開催や、神奈川県横須賀市のシティマリーナヴェラシスなどで行われてきたが、北海道においては室蘭キャラバンに続き、初の函館開催が決定し参加者を募集している。

その名も“World Sailing 認定コース「海の幸を堪能しながら海の安全を学ぼう」サバトレキャラバン in 函館”。函館市を舞台に繰り広げられるサバトレである。もちろん、World Sailingの外洋特別規定(以下、OSR)において、カテゴリー0、1、2のレースに対応。サバイバルトレーニングOSR 6.02、医療トレーニングOSR6.05の条件を満たすものだ。

北田 浩さん。JOSA(日本オーシャンセーラー協会)代表理事(発起人)。World Sailingが認定する、日本人講師によるサバイバル・メディカルトレーニング(以下、サバトレ)を2022年から関東や九州で開催。クラス40にてルート・デュ・ラム2018完走など大西洋単独横断レースを走破したオーシャンレーサー。

さまざまなタイプの膨張式ライフジャケットのボンベ交換の実演
テザーラインのフック各種。どの製品が使いやすいか、実際に試すことができる

JOSA代表理事である北田 浩さんの新ホームポート

函館は、JOSA代表理事である北田 浩さんの新ホームポート。北田さんは、活動拠点「風の家」を函館に構え、大西洋を三度横断した愛艇〈貴帆〉(クラス40ポゴ40-S3)と、外洋セーリングの入門艇として準備中の〈縷海(るか)〉(ポゴ30)を保管。この地でのサバトレ開催に意欲を燃やす。

「サバトレはオーシャンレーサーだけのものではありません。昨今の受講生には、大西洋横断レースといったOSRカテゴリー1や2のレースへ挑むセーラーだけでなく、安全意識が非常に高いクルージングセーラーの参加が目立ちます。海は時に豹変します。生き残るための技術に、レーシングセーラーや、クルージングセーラーといった垣根はありません」(北田さん)

今回のサバトレ・キャラバンは、北田サバイバルトレーナーに加え、現役医療法人代表である森村圭一朗メディカルトレーナーが、セーラーだけでなく、漁師や海でのアクティビティーに携わる多くの人々への思いも込めて、海の安全文化の啓蒙活動をライフワークとして取り組み、構想してきたものだ。そしてそれはJOSAの理念でもあるという。

サバトレ初の函館開催は2026年11月22日(日)~ 24日の3日間。募集定数5~7人に対し、現在も少しだけ空きがあるようだ(2026年10月9日現在)。また、2027年2月の北九州市開催も募集が開始されている。興味ある方はぜひ。

森村圭一朗さん。メディカルトレーニング講師。メルボルン大阪ダブルハンドヨットレース2018を完走したセーラーにして、現役の外科医。JOSA理事、大阪北港ヨットクラブ会長。

サバトレの主な内容

倒立したライフラフトの成立から、乗り込み、作業分担など、実際に艇体放棄した場合のリアルなメソッドを学ぶ
ファイヤーブランケット(消火用布)を使った消化訓練。実際の炎を消す。実演するのはトレーナーの鈴木裕介さん
信号紅炎の実演。写真は大型船用の信号紅炎。小型船舶用は約400カンデラだが、こちらは約15,000カンデラ
心肺蘇生トレーニング用人形を使用した、メディカルトレーニング
函館、南北海道外洋帆走協会のマリーナに保管された、北田さんの〈貴帆〉(クラス40ポゴ40-S3)
北田さんの〈縷海(るか)〉(ポゴ30)。外洋セーリングの入門艇として鋭意準備中

World Sailing 認定コース「海の幸を堪能しながら海の安全を学ぼう」サバトレキャラバン in 函館

  • 主催:一般社団法人日本オーシャンセーラー協会(JOSA)
  • 公認:(公財)日本セーリング連盟(JSAF) 外洋常任委員会
  • 開催日程:2026年11月22日(日)9:00~11月24日(火)18:00 (3日間)
  • 会場:北海道函館市周辺調整中

講習内容等

  • World Sailing 外洋特別規定 6.02 のサバイバルトレーニング(座学・実技)  講師:北田 浩氏(JOSA)
  • World Sailing 外洋特別規定 6.05 の医療トレーニング 講師:森村圭一朗氏(JOSA)
  • 募集定数:5人〜7人(受講料決済完了にて受付完了)
  • 受講者は健康診断書、健康状態確認書、事故時の自己責任承諾書などを提出していただきます。詳しくは申し込み完了後にご案内いたします。
  • 受講料:12万円 (旅費・宿泊・食事等は別途各自負担)
  • ※但し、JSAF会員の受講料は11万円とする。
  • ※JOSA「風の会」メンバー(前年度入会まで)はそれぞれの受講料から1万円引き。

北九州市 日本サバイバルトレーニングセンター開催(2027年2月)

  • 日程:2027年2月12日(金)〜2月14日(日)
  • 新規受講者:2月12日(金)9:00 〜 2月14日(日)18:00(3日間)
  • 更新受講者:2月13日(土)9:00 〜 2月14日(日)18:00(2日間)
  • 詳細URL:https://josa.jp/seasurvival/ 

(文=中村剛司/舵オンライン編集部 写真=山岸重彦/舵社、中村剛司)