全日本インカレ出場校&各水域のレポートを一挙掲載!|全日本インカレ2025-01

2025.10.29

いよいよ開催が迫る学生ヨット部日本一決定戦、第90回 全日本学生ヨット選手権大会(全日本インカレ、10月30日~11月3日開催)。

全国9水域の予選を通過した470級スナイプ級それぞれ24チームが、今年の会場である神奈川県・江の島ヨットハーバーに集結します。

舵オンラインでは、今年の全日本インカレ出場校と、各水域予選のレポートを一挙掲載!

各水域の代表校と、選手たちの全日本までの戦いの道のりをぜひご覧ください。

※レポートは北海道水域を除く8水域の掲載。11月5日(水)発売の月刊『Kazi』12月号でも関連記事を掲載します。

 

(文=川野純平/Kazi編集部 協力=下重智華子/関東学生ヨット連盟)

 

◆タイトル写真
photo by Makoto Hada|関東学生ヨット選手権大会最終日。全日本インカレ史上最長、総合5連覇中の早稲田大学をはじめ、全国の予選を勝ち抜いた強豪が江の島で競う

 


東北水域(枠数/470級 1校・スナイプ級 1校)
●470級通過校:東北大学
●スナイプ級通過校:東北大学


東北学生ヨット選手権大会レポート
文=平石 光(東北大学)写真=松本啓志

全日本インカレの東北予選である、「東北学生ヨット選手権大会」が8月16日~8月17日に開催されました。

470級は東北大学、東北学院大学、新潟大学の全3校。スナイプ級は東北大学、新潟大学の全2校の参加です。

期間中の天気は晴れ、風は6~10ノットの程よいコンディションで、両クラス8レースを実施しました。

470級の結果は1位東北大学、2位東北学院大学、3位新潟大学。スナイプ級は1位東北大学、2位新潟大学となり、両クラスとも、東北大学が全日本インカレへの出場を決めました。

東北大学の部員は両クラスの優勝を祝して、海に飛び込んだり、皆で祝杯の代わりにスイカを頬張ったりと、優勝への喜びを分かち合いました。

酷暑の中で開催された本大会ですが、全国出場を争う舞台として素晴らしい2日間となりました。ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

 


近畿北陸水域(枠数/470級 3校・スナイプ級 4校)
●470級通過校:
同志社大学、立命館大学、
京都大学
●スナイプ級通過校:
同志社大学、京都大学、立命館大学、龍谷大学


近畿北陸学生ヨット選手権大会レポート
文=野本集太(京都大学) 写真=中島志織、向田麻希

10月11日〜13日にかけて、「復興支援令和7年度近畿北陸学生ヨット選手権大会団体戦」が石川県滝港マリーナで開催されました。

本大会には470級は6校、スナイプ級は8校が出場。470級3枠、スナイプ級4枠の全日本インカレへの切符をかけて、さまざまなコンディションで10レースが行われました。

陸風は風量差が大きく、また羽咋(はくい)の海独特のうねりもあり、苦戦を強いられた艇も見受けられました。

初日は陸風。レースを経るにつれて徐々に風向が振れていきましたが、風速は安定していたため順調に4レースを実施。

6~8ノットの海風で始まった2日目は、時間が経つと14ノットまで上がります。海面はフラットでイーブンなコンディションとなり、各艇のボートスピードがより試される4レースが行われました。

最終日は10〜16ノットの陸風で2レースが行われ、本大会は470級、スナイプ級ともに同志社大学が他大学を圧倒し、総合優勝を飾りました。

今回全日本インカレへの切符を掴んだ大学は江の島の舞台でも活躍できるよう、残りの期間も精進して参ります。

 


関東水域(枠数/470級 9校・スナイプ級 9校)☆開催地
●470級通過校:
日本大学、早稲田大学、慶應義塾大学、東京大学、明治大学、明海大学、法政大学、中央大学、横浜国立大学
●スナイプ級通過校:
日本大学、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、東京科学大学、中央大学、明海大学、東京大学、立教大学



関東学生ヨット選手権大会レポート
文=下重智華子 写真=羽田 誠

神奈川県葉山港で10月11日~13日にわたり、「第92回関東学生ヨット選手権大会」が行われました。

初日は順風の陸風で4レース、2日目は微軽風の海風で2レース、最終日には台風の影響で大きなうねりが入る中、強風の陸風で2レースを実施。規定上で最大実施数となる8レースを完了しました。

今大会を制したのは日本大学です。初日は早稲田大学と接戦を繰り広げたものの、2日目以降に引き離し、470級とスナイプ級ともに圧巻の1位となりました。

両クラスとも2位は早稲田大学、3位は慶應義塾大学。470級の4位は大躍進の東京大学、スナイプ級の4位には大混戦の中から頭一つ抜け出した明治大学となりました。

各クラス上位9校までが全日本への進出権を得る今大会。ボーダー付近では手に汗を握る熾烈な争いが繰り広げられました。

 


中部水域(枠数/470級 1校・スナイプ級 1校)
●470級通過校:名古屋大学
●スナイプ級通過校:名古屋大学


中部学生ヨット選手権大会レポート
文=木村時之介(愛知大学) 写真=鵜飼通夫

10月4日~5日に愛知県蒲郡市海陽ヨットハーバーにて、「秋季中部学生ヨット選手権大会(団体戦)」が開催されました。

今大会には470級が6校、スナイプ級は5校が参加し、共に7レースを実施しました。

初日は雨が降ったり止んだりと不安定な天気でしたが、風は安定して吹き無事に5レースを実施。2日目は陸上で風待ちの時間もありましたが、軽風で2レースを行いました。

結果は、470級は名古屋大学の3艇が全レースで1位2位3位を独占。スナイプ級も名古屋大学が安定した順位で強さを見せつけて制覇。見事に総合優勝を手にしました。

各校が日頃の練習の成果を発揮した、素晴らしい大会でした。

結果以外にも、桟橋で先輩を応援するために大きな声で応援歌を歌っていた名城大学の学生がとても印象に残っています。

選手でなくても全力で大会に挑む姿勢に、筆者も勇気をもらった大会でした。

 


関西水域(枠数/470級 4校・スナイプ級 4校)
●470級通過校:関西学院大学、関西大学、神戸大学、大阪公立大学
●スナイプ級通過校:関西学院大学、関西大学、大阪公立大学、神戸大学



関西学生ヨット選手権大会レポート
文=大島優輝(大阪公立大学) 写真=児玉慶三

兵庫県新西宮ヨットハーバーで「関西学生ヨット選手権大会」が10月3日から5日にかけて開催。

470級、スナイプ級ともに4枠の全日本への出場権を懸けて、7大学による熱戦が繰り広げられました。

結果は、総合優勝の関西学院大学に続き、関西大学、神戸大学、大阪公立大学が両クラスともに全日本インカレ出場。

両クラスでの進出は神戸大学は25年ぶり、大阪公立大学は前身の大阪市立大学、大阪府立大学から見ても創立初の快挙となりました。

大会を通じて計7レースが行われ、大きく振れる秋風の中での白熱したレースになりました。

関西学院大学の松本怜己主将は「関西インカレ勝利はうれしいのですがレース全体ではミスが目立つ場面もありました。支えてくれたマネジャーや監督コーチ陣、OBOG、保護者に感謝して、総合優勝を目指してチーム一丸となり努力していきます」と語りました。

関西勢の全日本インカレでの活躍を期待します。

 


中国水域(枠数/470級 1校・スナイプ級 1校)
●470通過校:広島大学
●スナイプ級通過校:広島大学


中国学生ヨット選手権レポート
文=鵜木勇輔(広島大学) 写真=河内詠斗、山本一弘

10月3日、4日に開催された「中国学生ヨット選手権大会」

広島観音マリーナ沖が会場となり、470級は広島大学と岡山大学、スナイプ級は広島大学、岡山大学、山口大学、広島工業大学、広島修道大学の5校がエントリーし、全日本への1枠をかけて戦いました。

不安定な風の予報の中、初日は15:00まで陸上待機するも、風は吹かずにノーレース。

最終予告を遅めた2日目に、4~10ノットほどの風で4レースが成立します。

470級は序盤から広島大学がリードして優勝。スナイプ級は広島学と岡山大学が僅差で競り合うも、後半に突き放した広島大学が制しました。

これにより広島大は4年連続で両クラス全日本進出です。

1日目の長時間の風待ちや、2日目の微風レースなど、精神力が試されるレガッタとなりました。

 


四国水域(枠数/470級 1校・スナイプ級 1校)
●470級通過校:愛媛大学
●スナイプ級通過校:愛媛大学



四国学生ヨット選手権大会レポート
文=竹田 塁(愛媛大学) 写真=茅野 仁、上岡隼人

9月13日~14日に、愛媛県堀江海岸沖で開催された全日本インカレの四国水域予選、「四国学生ヨット選手権大会」

本大会には愛媛大学、高知大学、徳島大学、香川大学の四国4校から、470級に3校、スナイプ級に全校が参加しました。

風待ちや風ブレによるAP旗が掲揚されるなど、安定しないコンディションの中でしたが、大会は無事に進行。両クラス共に6レースを実施。

 470級は愛媛大学と高知大学が3点差で最終レースを迎えます。最終レースを終えた次点では1点差で高知大学が勝ち越すも、ペナルティーが与えられてしまい、結果は愛媛大学が勝利。

スナイプ級は愛媛大学と香川大学が初日を同点で終えました。最終日に愛媛大学が1-2-4着の好レースを見せますが、香川大学は2艇が痛恨のUFD(リコールによる失格)となり、このクラスも優勝は愛媛大学に。

愛媛大学としては26年ぶりとなる四国インカレ完全優勝を達成しました。

今回の結果で自信を付けた愛媛大学は、反省点を修正して、四国代表として本選の全日本インカレに挑みます。

 


九州水域(枠数/470級 3校・スナイプ級 3校)
●470級通過校:日本経済大学、九州大学、福岡大学
●スナイプ級通過校:日本経済大学、九州大学、福岡大学


九州学生ヨット選手権大会レポート
文・写真=泉 幸来(九州大学)

9月13日から15日にかけて、鹿児島県平川ヨットハーバーにて開催された「九州学生ヨット選手権大会(団体戦)」

今大会は470級、スナイプ級ともに3レースを実施しました。

初日は中風で2レース、2日目は風が安定しない中、軽風で1レースを行うも、3日目はノーレースに。

不安定なコンディションの中、限られたレース数で安定したスコアを取ることが求められる中、日本経済大学が両クラス優勝となりました。

開催地である平川ヨットハーバーは桜島を望む広い水面が特徴。開放的のある景色の中で、白熱した戦いが繰り広げられました。

九州水域は学生間のつながりが強く、各校が協力し合いながら大会を成立させています。

今大会も安全で円滑な運営がなされ、選手たちは互いに切磋琢磨しながら、質の高いレースが展開されました。

 


北海道水域(枠数/470級 1校・スナイプ級 1校)
●470級通過校:北海道大学
●スナイプ級通過校:北海道大学


 

4年間の部活動の集大成として、そして各水域の代表として、全日本インカレに臨む全27大学の皆さん、頑張ってください!

全日本インカレ期間中は、舵オンラインでレポートを掲載予定。こちらもぜひ。

 


 

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