経営者&管理職セーラー必見! ヨットを使ったビジネススキル研修

2025.11.28

風を読む、人生を選ぶ──判断が未来を作る

組織開発や人材育成は、今や企業にとっては必要不可欠なもの。そんなビジネススキル研修を数多く手掛けるボディチューン・パートナーズ社は、実際に海に出てヨットを操船するというユニークなメニューを実施し、注目を集めている。多くの人たちが休日を楽しむセーリングを、いつもとは少し違った側面から見ていこう。

(文=舵社/安藤 健 写真=松本和久 協力=佐島マリーナ)

 


●感じて決める

ビジネススキル研修を各種手がける
ボディチューン・パートナーズ社(以下、BTP社)では、研修のツールとしてのセーリングに着目。通常は会議室で行われる陸上研修に、海という自然の中でのセーリング体験(=実践)を組み合わせるというユニークな研修は好評を博している。

回を重ねるごとに、その内容も
ブラッシュアップ。今回(2025年9月に実施)は、「逆境時に困難を乗り越えるリーダーシップとは」をテーマに、経営者や管理職を対象としたチームビルディング研修が開催された。
受講したのは、普段は「人の成長」をテーマに教えている現役の講師が3 人。いつもとは立場を替えて受講者となり、海という非日常の環境下で自身の判断力を試される場となった。

1日のメニューは、陸上でのセッション
と洋上でのセーリングを、午前と午後で各1回ずつ繰り返す。洋上セッションについては、午前中に基本操作を学び、午後は受講者だけで役割分担してヨットを運航する。もちろん、ヨットに乗ったことのあるような人はいないのがほとんどで、セーリング初体験ということを考えると、受講者にとってはなかなかタフな場面といえそうだ。

あらためていうまでもないが、ヨットの上では瞬間ごとに「感じて決める」ことが求められる。これは、現代のビジネスの場でも必要となる、「変化に対応する力」「決断する勇気」といったスキルと非常に近いものがあるだろう。

 


出航前に佐島マリーナに浮かぶ教習艇の上で、講師、受講者、スタッフがそろって記念撮影。今回の講習では全長30フィート(約9メートル)のセーリングクルーザーを使用した。海辺での講習ということ自体が、受講者の多くにとっては「非日常」となる

 

冒頭の陸上セッションは、自己紹介や講習のテーマ(目標)、スケジュールなどの確認からスタート。この日のテーマは「逆境時に困難を乗り越えるリーダーシップとは」だ。説明しているのは、BTP社代表の阿部“ジョージ”雅行さん

 


●判断の質

佐島マリーナ(神奈川県横須賀市)で実施された今回の研修。当日は午後から風も強くなってきたこともあり、受講者たちにとっては緊張感を持って臨む場となった。

刻々と変化する海という自然の中で、全員がそれぞれの役割に応じて判断を下し、ときにコミュニケーションを取って修正しながらヨットを進めていく。帰港後の陸上セッションでは、「判断には速さだけでなく、深さも必要であると感じた」という声も聞かれたが、迅速に動くことと同じように、ときには「待つ」「任せる」ことも重要であることをあらためて発見したようだ。

今回の受講者のように、普段は他者の成長を支援する立場の人間も、瞬時の選択とその後の影響力の大きさを、セーリング体験の場で容赦なく突き付けられたという。ヨット上での役割を立候補で決めたものの、そんな場面では、それぞれが自分で考える自律を求められる一方で、他のメンバーの動きや判断を感じ取る他律も必要となる。「判断の質」が重要なのだ。

これは、ビジネスの場におけるチームや組織の判断のあり方と同じではないだろうか。周囲が何をしようとしていて、自分に対して何を求めているのか? 風を受けて共同作業で船を前へ進めるヨットでの体験を通して、あらためて感じ、学ぶべき点は少なくない。

 


セーリングの講師を担当するのは、プロセーラーの西村一広さん(コンパスコース社 代表)。ヨットスクールとは全く異なるビジネススキル研修という場で、セーリングが持つ可能性を活用することに取り組んでいる。海に出る前に、ヨットの構造やセーリングの仕組みについての基礎をレクチャー中

 

初めてのヨット。受講者の大半が、何もかもが初めて目にするものばかりだろう。洋上セッションの冒頭では、ウインチの使い方など、最低限の基本的なことを学ぶ

 

午前中の洋上セッションでは、さっそく海に出て、実際に舵をとったり、セール(帆)の調節に挑戦したり、ヨットの上でのさまざまな役割を体験する。海という自然の中での研修は、意図せずとも五感が研ぎ澄まされた状態になっているに違いない

 


●未来を舵取る

午前と午後で合計2時間ほどと、1日の研修の中で設けられたセーリングの時間は決して長くはない。それでも会議室やオンラインでの講習と比べると圧倒的に濃密で、そこでの気付きや学びは非常に多いと、プロの講師でもある受講者たちは口をそろえる。

自然の変化に左右されるヨットは、仕事や人生そのもの。常に困難があり、完全にコントロールすることは難しい。しかし、その中でどう動くかを決めるのは自分自身。舵を取り、セールを操作し、自分で判断してヨットの進行方向を決めるというスキームは、ビジネスの場で求められるものと変わらないと、あらためて気付かされた次第だ。

会議室とは違って、海の上は身の危険をリアルに感じる場でもある。おのずと緊張し、神経が研ぎ澄まされた状態だからこそ、得るものは大きい。余暇を楽しむのとはまた違った大きな学びがあり、研修のプロたちにとっても刺激がある一日になったようだ。

ヨットを使ったビジネススキル研修に興味をお持ちの方は、BTP社までお気軽にお問い合わせいただきたい。研修の目的、参加者の属性、講習日数、開催地などに応じて、フレキシブルに相談に乗ってくれるはずだ。

 

午後の洋上セッションでは、3名の参加者がそれぞれに役割を持ち、自分たちだけでヨットを前に進める。講師の西村さん(右端)は、操船にあたって一切手を出す場面はない。常に自分たちで判断すること、そしてその判断の質も求められる場となる

 

今回の受講者3名は、みな普段はビジネススキル研修などで講師を務めている面々。いつもとは違う立場に立っての研修では、得るものや気づきも多かったようだ

 

風を受けて大海原を走るヨット。動かしているのは、研修に参加した受講者たち自身だ。自然の中で実践する研修だからこそ、短時間で濃密な成果が得られるに違いない

 

 

 

(問い合わせ)
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