ボートで日本一周したい! けど実際には色々難しいので、妄想ですることになった当企画。前回は世界自然遺産である屋久島から、途中にある硫黄島へ立ち寄って、その後、枕崎港へと入港した。さて、今回の寄港地は?
【これまでの内容】
ボートで日本一周㉗|寄り道しながら行こう♪屋久島→硫黄島→枕崎港
やってきました硫黄島(いおうとう)!本当に港内の海水が茶色くて、硫黄のニオイがして、すごい不思議だ。こんな体験なかなかできないだろうから来てよかった♪ そして目的の東温泉!! 港を出て東に歩くこと30分――。見えてきた温泉は想像以上に水が緑色してて、一見すると温かいんだか冷たいんだかわからないけど、海沿いにあってもその熱気は伝わってくる。脱衣所とかはないので、そのへんの岩にTシャツと短パンを引っ掛けて、水着でイン!いや~気持ちいい。また温泉につかりながら眺める眼前の海よ。これ荒れたら入れないなってくらい海面が近くて、開けているから開放感がすごい。気持ちいいなぁ。ずっと入っていたいけどのぼせそう。
この島には一泊だけして九州本島の枕崎港へ向かう。帰ってきました本島。港へ入る手前、港の西側に山立神という岬があって、そこに立神岩という奇岩が見える。これは航海安全と大漁満船を祈願した守護神としてあがめられているのだとか。なんとなく厳かな気持ちで前を通過し、カツオの街、枕崎へ入港。
街は、かつお節工場から立ちのぼる薫煙がなんだか温泉街みたいに見える。かつお節店もいっぱいあって、どこに入るか迷うなぁ。港の東側堤防のたもとに豊魚安全祈願に漁師さんが行くという、えびす神社があるらしいので行ってみると、思ってたより現代的な社で驚いた。しっかりお参りして、さぁ先を進もう。
さて、次の寄港地である。実は決まっていたりするのだ。なぜなら甑島(こしきじま)へ行きたかったから。というわけで、島旅はまだ続く。甑島は上甑島、中甑島、下甑島の3島からなる。どれも橋でつながっていて行き来できるようだ。プレジャーボートが入港できそうなのは下甑島の手打港と長浜港、上甑島の中甑港と里港みたい。
どこもよさそうだけど、見どころは下甑島と上甑島の両方にあるから、まずは南端である下甑島の手打港に入港して、下甑島を満喫したところで、上甑島の中甑港に行きたいと思う。島から島へのレグは距離が短いし、下甑島の見どころであるナポレオン岩を見たいから、ぐるっと西側を回って、甑大明神橋をくぐって行ってみようと思う。またしても島だけど、ずっと行きたかった島だから、本当に楽しみだ!
枕崎港から北西へ40マイル程度。下甑島を堪能したら、島を西側から回って、上甑島の中甑港へ。なんだか名前がややこしいけど、島巡り楽しみだ♪
甑島ではキビナゴが有名らしく、キビナゴ丼はどこでも食べられるそう。楽しみ♪
下甑島の西側にある奇岩、ナポレオン岩。高さが127メートルもあるそうで、壮観だろうなぁ。下甑島周辺(特に南部)はすぐに水深が深くなるドン深の海だから、この岩の周りも意外と深いのかもしれない
日本一周を想定するボート〈BC〉の主な仕様
●全長:8.2m ●全幅:2.7m ●搭載船外機:115馬力×2 ●燃料タンク:400L ●巡航速度:約20ノット
(文=茂木春菜/BoatCLUB編集部、写真提供=鹿児島県観光連盟、イラスト=内山良治)
※当記事は月刊『BoatCLUB』2021年10月号に掲載していた「妄想全開! 机上で日本一周」の内容を再編集したものです。
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