
第91回 全日本学生ヨット選手権(以下、全日本インカレ)は15日、兵庫県西宮市の新西宮ヨットハーバー沖で開幕した。全国9水域の予選を勝ち抜いた470級、スナイプ級それぞれ24校ずつが出場する学生ヨット最高峰の大会。各大学3艇ずつの出場なので、一つのクラスが72艇で争われる壮観なレースは、2019年以来、7年ぶりの開催となった西宮の海で繰り広げられた。
今大会の総合優勝争いは、前評判の高い早稲田大学に食い下がるのはどこか、というのが関心の的だ。その有力候補が同志社大学だったが、近畿北陸予選でスナイプ級がまさかの敗退。このニュースは、学生ヨット界にちょっとした衝撃を与えた。1979年にクラス別優勝に加えて総合優勝が導入されて以降、10度の総合優勝を誇った同志社の総合優勝の可能性が大会前に消滅し、学生ヨット界の雄は今大会、470チームだけで西宮に現れた。
風が弱かった第1日、同志社の470級も苦しんだようだ。プロテストが多発して、順位が確定しない中、スタートダッシュとはいかなかった。「やはり、1レース目、2レース目ともに結構崩してしまって、すごく苦しい立ち上がりではあるかな、と思います」。同志社の野中遼太主将は、冷静な口ぶりで第1日を振り返った。
野中主将には酷な質問かもしれなかったが、スナイプ級敗退について尋ねないわけにはいかない。「470級だけという形になりましたが、今回の大会に臨む気持ち、目標はどうですか」と問い掛けると、しっかりした口調で答えてくれた。
「同志社の歴史として、十何年かぶりくらいで、スナイプクラスが琵琶湖の予選で落選してしまって。正直、予選でスナイプチームが負けてから、私たち470チームも結構、目標を見失っていたところがすごくありました」と、素直に明かしてくれた。
そこから気持ちを切り替え立て直して、前週の全日本学生個人選手権では見事に470級、スナイプ級の両方を同志社勢が勝ち取った。「残された大会で確実に勝つこと。今回、470級の旗だけは絶対、琵琶湖に持ち帰るというのは部員全員で話し合っていたので、残りの3日間でなんとか挽回したい」と言葉に力を込めた。
大きな体の野中主将は強風用のクルーで第1日は出番なし。明日の第2日も風に恵まれない予報だが、後半2日間の土日はある程度の風が見込まれ、出場の可能性が高まる。「4回生で最後なので、頑張ります」と、自身の完全燃焼と470級制覇に気合を入れた。
※トップ画像は、レース後にミーティングする同志社大学。右から2人目の白いキャップを被っている方は、同大学ヨット部の兵藤和行監督
(レポート・写真=山﨑惠司)





















