その年に優れた成績を収めたセーラーをワールドセーリングが表彰する、ロレックス セーラー・オブ・ザ・イヤー。2025年の受賞者には、シャルリー・ダラン（41歳、フランス）とジャスティン・メトロ（39歳、スイス）のIMOCA60セーラーが選ばれた。

2人はともに、単独無寄港無補給世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」の第10回大会（2024-2025）に出場。ダランは新記録の64日19時間22分49秒で優勝し、それがガンを患う中でのレースだったことを、先日公表した。メトロは女性選手としてのヴァンデ・グローブ最速記録（76日1時間36分52秒）を打ち立て、40人中8位という好成績を収めた。

1994年に始まったセーラー・オブ・ザ・イヤー。トロフィーとロレックスの時計を贈られたシャルリー・ダラン。受賞者は一般投票および審査委員会により決定される
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男性部門ではほかに、アメリカズカップでエミレーツ・チーム・ニュージーランドを優勝に導いたピーター・バーリング（ニュージーランド。2015年と2017年に受賞）、ファストネットレースをはじめさまざまな外洋レースで優勝したアレクシス・ロワソン（フランス）、470級ヘルムスマンとして第一線で活躍を続けるジョルディ・シャマル（スペイン）がノミネート。

女性部門でほかにノミネートされたのは、トランスパックで初めて女性スキッパーとして優勝したアリソン・ベル（アメリカ）、SailGPのブラジルチームのスキッパーを務めるマルティーヌ・グラエル（ブラジル。2014年に受賞）、車椅子ユーザーでありながらブリテン諸島を単独、無寄港、無支援で一周するという航海（4週間）を成功させたジャズ・ターナー（イギリス）。

受賞者は11月5日、アイルランドの首都ダブリンのダン・レアレで催されたワールドセーリングの年次総会で発表および表彰された。なお、メトロは鈴木晶友さんも出場中の、大西洋横断レース「トランザット・カフェ・ロア」に出ており、表彰式には参加していない。

（文＝森口史奈／Kazi編集部）