ヴァンデ・グローブ開幕から8日/DMG白石はメインセール修理中

2020.11.16

単独無寄港世界一周レース「ヴァンデ・グローブ」は、スタートから1週間が経過。レースフリートの多くはアフリカ大陸の北西側に達して、東西に広がりながら大西洋を南下しており、優勝候補艇の〈CHARAL〉(ジェレミ・ベユー)が故障でスタート地に引き返すなど、すでにトラブルが散発している。

現在トップに立っているのは、アレックス・トムソンが乗る〈HUGO BOSS〉。毎回、最新鋭のボートで参戦し、攻撃的な走りで優勝を狙ってくるヴァンデ猛者のひとりだ。

既報のとおり、日本時間14日夜には、35ktの風の中で数度のワイルドジャイブを起こした白石康次郎が乗る〈DMG Mori Global One〉のメインセール上部が破損。その後、日本時間15日夕刻になって、軽風域に入ったところでメインセールをブーム上に回収することに成功した。

現在、白石と陸上のショアチームがミーティングを重ね、予備の修理キットの量などを考慮しながら、修理方法を検討しているとのこと。もちろん、白石はレースを続行する意向だ。今後の天候状況は、風が弱まる予報で、修理にも適するコンディンションとなっている。

世界一周レースはまだまだ序盤。白石と〈DMG Mori Global One〉の健闘を祈りたい。

 

16日時点でトップに立っている、アレックス・トムソンの〈HUGO BOSS〉。
photo by Jean-Marie Liot / Alea

 

同じく優勝候補に挙げられていたジェレミ・ベユー(フランス)が乗る〈CHARAL〉は、トラブルのためスタート地のレ・サーブル・ドロンヌに逆戻り。再スタートに向けて夜を徹した修理作業が続けられている。photo by Olivier Blanchet / Alea

 

日本時間の14日夜、〈DMG Mori Global One〉のメインセール上部が破損した。
photo by Kojiro Shiraishi / DMG Mori Global One

 

メインセールが破損したと思われる11月14日19時50分(日本時間)の状況。低気圧の渦のすぐ西側(左側)に位置する白艇が〈DMG Mori Global One〉。

 

白石康次郎は破損したメインセールを降ろすことに成功した。現在、33艇中23位となっている。
photo by Kojiro Shiraishi / DMG Mori Global One

 

(文=Kazi編集部/中島 淳)

 

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