東京2020 DAY8|日本の470級は6位で予選最終日へ

2021.08.01

東京2020オリンピック・セーリング競技8日目。朝から快晴で、ひときわ暑かった今日は、10〜12kt程度の南風が吹いていた。

今日で予選のオープニングシリーズが終わるのは、男女混合ナクラ17級(第10〜12レース)とフィン級(第9、10レース)。男女の470級は予選の第7、8レースが行われた。

 

12時5分、江の島海面で男女混合ナクラ17級、逗子海面で女子470級がスタート。女子470級がトラペゾイドのアウターループで、10分後に男子470級がインナーループで実施された。

男子470級の岡田奎樹/外薗潤平は、2レースとも好スタートを決め、第7レースで5位。第8レースも上マークを4位で回航すると、そのままフィニッシュ。総合6位につけている。

 

男子470級のトップはマシュー・ベルチャー/ウィル・ライアン(オーストラリア)。8レース終えて14点と他を圧倒中

 

女子470級の吉田 愛/吉岡美帆は第7レースの1下で17位まで沈み、追い上げるも12位でフィニッシュ。第8レースでは、最後の下マークでルームを得て、12位から8位までゲイン。吉田/吉岡も総合6位となった。

 

女子470級の第8レースのダウンウインドレグ

 

男女混合ナクラ17級の第10レース、飯束潮吹/畑山絵里はダウンウインドレグで艇体にトラブルがあり、19位でフィニッシュ。続く2レースは15-13とし、総合15位で初の五輪を終えた。

 

「世界の壁は高かった」と実感したという、男女混合ナクラ17級の飯束/畑山

 

フィン級は14時5分に第9レースがスタート。「2レースともシングルを取りたい」と語った瀬川和正は、最終の第10レースの1上で10位、2上のアップウインドレグでは4位に浮上。最後に1艇抜かれたものの5位! 念願のシングルフィニッシュを飾った。

 

下マークを回航する瀬川

 

フィン級の1位は、10レース中6回トップフィニッシュを飾ったジャイルズ・スコット(イギリス)。リオ五輪の同種目の金メダリストだ。メダルレースで5位以内であれば金メダル獲得となる

 

さて、今日のメダルレースはレーザー級、レーザーラジアル級の2種目。

 

すでにレーザー級はマット・ウェアン(オーストラリア)が49点で金メダルを確定している。2位はヘルマン・トマスゴール(ノルウェー)で71点、3位はリオ五輪の同種目銀メダリストのトンシ・スティパノビッチ(クロアチア)で74点。4位にロンドン五輪銀メダリストのパブロス・コンティデス(キプロス)が76点、5位に2018年ワールドの銅メダリストのフィリップ・ブール(ドイツ)が85点、6位に五つの五輪メダルを持つロベルト・シェイド(ブラジル)が86点で控えていた。

 

ウェアンはメダルレースでも強さを見せ、2位フィニッシュ。4位フィニッシュのスティパノビッチが7位フィニッシュのトマスゴールを逆転して銀メダルとなった。コンティデスはトマスゴールと3点差の4位、シェイドは8位となった。

 

メダルレースフィニッシュ後、岸壁で応援していたオーストラリアチームの声援に応えるウェイン

 

レーザー級のメダリスト3人。左からトマスゴール、ウェイン、スティパノビッチ

 

レーザーラジアル級は、2015年と2019年のワールドチャンピオンのアン=マリー・リンドム(デンマーク)が64点。2位はロンドン五輪で銀メダル、リオ五輪で金メダルを獲得したマリット・バウミスター(オランダ)で71点。3位はヨセフィン・オルソン(スウェーデン)で79点。

 


レーザーラジアル級のメダルレースのスタートシーン

 

スタートはリコール艇あり。下1から出たバウミスターもその1艇で、リコールを解消してレースに戻った。粘り強くフリートを追いかけ、4位まで浮上する。オルソンは予選5位のエマ・プラシャエルト(ベルギー)とトップを争い、先にフィニッシュ。バウミスターが6位、リンドムが7位でフィニッシュしたため、リンドムが金、オルセンが銀、バウミスターが銅となった。一昨日の予選最終レースではDNFとなり、陸で涙を見せたリンドムだったが、今日は最高の笑顔が弾けた。

 

メダルレースのフィニッシュラインを切るリンドム

 

レーザーラジアル級のメダリスト3人。左からオルセン、リンドム、バウミスター

 

明日は男子470級と女子470級の予選最終日となる。また、メダルレースは49er級と49er FX級が実施される。

 

日本代表選手のコメントは下記より、今日の成績と明日の予定は記事末でご確認ください。

 

■男子470級 岡田奎樹/外薗潤平
岡田「スタートがいいと、いい意味では5位くらいが固くなってきます。悪い意味では、1位は取りづらくなる。それはスピードがある選手と勝負しないといけなくなり、そこで頭の競り合いや抑え合いが始まって振り落とされると、逆に順位が落ちてしまうから。今日のスタートはしっかり半艇身くらい前に出せていて、相手に対して圧力を与えられる側になっていたことが、これまでの3日間とは違う状態でした。銀メダルまで11点なので、明日、5点縮めることができれば、メダルレースでしっかり勝負できる点差になっていくと思います」
外薗「明日はメダルレースにつながるいいレースをしたいです」

 

■女子470級 吉田 愛/吉岡美帆
吉田「(第7レースのスタートでの即タックについて)下スタートを狙っていたんですけど、周りの艇が近くて、自分たちのスピードではスタートラインを切れないと判断したので、早めに回避しました。(第8レースについて)今までダウンウインドはなかなか自分たちのポジションをうまく取りながら走れなかったんですけど、ようやくさっきのレースでいいポジションをキープしながら走れて、集団の風上で最後のジャイブを返すことができて、水も取れました」

 

■男女混合ナクラ17級 飯束潮吹/畑山絵里
飯束「フォイリングするナクラ17級は東京五輪からの採用で(リオ五輪ではフォイリングはしない仕様だった)、僕らも一生懸命周りの人やコーチに支えられて成長してきたのですが、世界の壁は高かったですね。海というフィールドの上では、他の国際大会と五輪でやることは変わらないです。少ない艇数では前をキープするのが難しい。艇数が多いと、ストッパー役のような艇がいるので、抜かされることが少ないですが、五輪はみんなレベルが高いので前をキープするのが大変でした。そこが他の国際大会と違いました」
畑山「(第10レースは)ラダーのコントロールロープが後ろで巻き取られるシステムになっているんですが、バグっちゃって、ロープが絡まってラダーのコントロールができなくなって、ダウンウインドでうまく走れませんでした。五輪ではしっかり1日1日課題を潰していけたかな。持ってる力は全部出せたのかなと思っています」

 

■フィン級 瀬川和正
「ようやくシングルが取れました。でも詰めが甘くて最後で1艇抜かれてしまって。フィン級のレースにせっかく慣れて、これで終わるのが悲しいですけど、今できることは精一杯やりました。絶対的に悪いというレースはなくて、どこかで弾き出されてしまうことが多かったです。最終レースはコース取り、位置取りがだいぶ分かりました。最後でやっと(笑)。パリ五輪に向けては、ダイエットしてまたレーザー級で活動します」

 

DAY8 RESULTS(暫定)

■男子470級
 岡田奎樹/外薗潤平 総合6位/19艇(7-4-4-11-13-9-5-4)
■女子470級
 吉田 愛/吉岡美帆 総合6位/21艇(6-7-11-15-2-2-12-8)
■男女混合ナクラ17級
 飯束潮吹/畑山絵里 総合15位/20艇(12-18-15-12-15-16-14-6-14-19-15-13)
■フィン級
 瀬川和正 総合16位/19艇(18-16-17-12-15-16-19-12-17-5)

 

最終成績

■レーザー級
1位 マット・ウェアン(オーストラリア) 53点
2位 トンシ・スティパノビッチ(クロアチア) 82点
3位 ヘルマン・トマスゴール(ノルウェー) 85点
■レーザーラジアル級
1位 アン=マリー・リンドム(デンマーク) 78点
2位 ヨセフィン・オルソン(スウェーデン) 81点
3位 マリット・バウミスター(オランダ) 83点

 

DAY9(8月2日) スタート予告信号(予定)

■女子470級 江の島 12:00
 出場:吉田 愛/吉岡美帆
■男子470級 藤沢 14:30
 出場:岡田奎樹/外薗潤平
■49er FX級 江の島 14:30 メダルレース
■49er級 江の島 15:30 メダルレース

 

●成績表
https://tokyo2020.sailing.org/results-centre/

●トラッキング(日本セーリング連盟 オリンピック応援サイト内)
https://www.jsaf.or.jp/tokyo2020/

●東京2020オリンピック競技大会公式ウェブサイト
https://olympics.com/tokyo-2020/ja/

 

(レポート=森口史奈/Kazi編集部 写真=矢部洋一)

 


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