東京2020 DAY6|吉田/吉岡、高橋/小泉が躍動!

2021.07.30

昨日までと打って変わり、軽風となった江の島沖。東京2020オリンピック・セーリング競技6日目の本日をもって予選のオープニングシリーズが終了したのは、レーザー級とレーザーラジアル級の2種目だ。その他、470級の男女、49er級、49er FX級の4種目も、引き続きオープニングシリーズが実施された。

 

逗子海面で実施された470級は、男子のスタートから10分後に、女子も続けてレースを行った。コースはトラペゾイドで2レースずつ、計4レースが実施されたが、いずれもコースが短縮された。

 

レースを特に盛り上げたのは、女子470級の吉田 愛/吉岡美帆だ。今日の1レース目の第5レースでは、最終の下マークまでトップを快走。この最終下マーク回航でフランス艇に内側に入られてしまい、2位でフィニッシュ。これに対して吉田/吉岡は抗議を出すものの、無効となった。続く第6レースも1上マークをトップ回航し、2位でフィニッシュ。2レースともスタートがよく、レースの主導権を誰にも譲らなかった。総合は暫定で4位となっている。

 


女子470級の第5レース、フィニッシュの様子

 

一方、男子470級の岡田奎樹/外薗潤平は2レースともスタートでミス。第5レースは2列目から、第6レースではピンエンドのボートに接触するなど出遅れた。しかし、そこからしっかり挽回するのが岡田/外薗だ。2レース目は9位まで順位を上げ、総合は暫定7位。

 


男子470級のダウンウインド

 

女子470級の優勝候補は、ハナ・ミルズ/エイリー・マッキンタイヤ(イギリス)。ミルズは2012年ロンドン五輪で銀、リオ五輪で金メダルを獲得。東京五輪へはマッキンタイヤとペアを組み、メダルに挑む。「とてもストレスの多いレースでした。風が弱くて見えにくくて、レースをマネジメントするのも難しかったです。目標は、簡単ではないけどここで勝つこと」とマッキンタイヤ。「今日は日本チームといい戦いができてよかったです。彼女たちも良い結果を残していました」とミルズ。ミルズは開会式でイギリス選手団の旗手を務めた。それについて「英国チームを代表する役目をできてとても誇りに思います。圧倒される経験でした」と話した。

 


ハナ・ミルズ/エイリー・マッキンタイヤ(イギリス)。写真は昨日のもの

 

49er級の高橋 稜(レオ)/小泉維吹も躍動した。今日の1レース目の第7レースで好スタートを決め、上マーク9位からダウンウインドで3位までゲイン。最終レグでニュージーランドに先行を許し、4位でフィニッシュ。第9レースでも上マークを1位で回航するなど、見せ場を作った。今日の3レースで4-12-4とまとめ、総合13位まで浮上した。

 


49er級の高橋/小泉

 

49er FX級の山崎アンナ/髙野芹奈は、第7レースでシングルの9位を取るものの、続く2レースで20-12となり、なかなか順位を上げられないでいる。

 


49er FX級の山崎/髙野

 


風が6kt程度に落ちた、49er FX級の最終レース

 

レーザーラジアル級の最終の第10レースで、最初のダウンウインドレグで30位から12位まで一気にゲインした土居愛実。「風の強弱が強かったので、風をよく見るようにしました」と振り返った。土居は、自身のキャリアの最終レガッタであるオリンピックを、総合15位で終えた。

 


レーザーラジアル級の上マークアプローチ

 

レーザー級の南里研二は、最終レースが最も印象深いと話した。「スタートは悪かったけどちょこちょこ上げていけて、最終レースは良かったんじゃないかなと思います」と南里。最終成績は総合30位。

 


レーザー級の南里。同種目の日本の出場は、2008年北京五輪以来のこと

 

メダルレースを待たずにレーザー級の金メダルを確定したのは、マット・ウェアン(オーストラリア)。2018〜2020年の世界選手権の銀メダリストだ。強豪ひしめくオーストラリア国内の選考を勝ち抜いて、東京オリンピックに臨んだ。
「たくさんの人に感謝しないといけません。マイケル・ブラックバーンコーチ(2000年シドニー五輪の銅メダリスト)を含め、多くの人との長い旅路でした。コーチは特に不可欠な存在でした。レガッタがキャンセルになり、多くの人に助けられながらトレーニングしてきました。この18カ月、レガッタがなかったので、フィットネスに焦点をあててトレーニングし、ヒートチェンバー(温室)で日本の暑さに体を慣らすことにも注力しました。昨日のような暑さに慣れるのに役立ちましたね。レースはストレスフルで、でも楽しいといえば楽しい。最高峰のレベルで戦えているということ、五輪という場にいることも喜ばしいです」とウェアン。

 


レーザー級の金メダルを確定したマット・ウェアン(オーストラリア)

 

その他の種目の成績、明日の予定は記事末でご確認ください。

 

■男子470級 岡田奎樹/外薗潤平
岡田「第5レースはスタートした瞬間から低くて、しっかり切り替えてレースを展開しました。第6レースは単純に自分のミスで、時間と下までのルームのバランスをちゃんと把握できていなかった。ポルトガル艇の風下艇への圧力がすごくて。本当は下5くらいで出たかったんですけど、下1を狙わされたというか、そうしないと自分たちが苦しくなると思ってそのまま行っちゃいました」

 

■女子470級 吉田 愛/吉岡美帆 
吉岡「昨日大きく順位を崩してしまったので、今日は攻めて思い切ってレースしようと臨んだんですけど、スタートからそれがしっかりできました」

 

■レーザー級 南里研二
「(全10レースを振り返って)スタートで攻められない、エンドまで行けないという、自分らしいレースでした。今までの全レースで、国際大会もほとんどスタートで成功したことなくて、最終的にはこうかなあと。その中でもちゃんと風を見て、(順位を)上げていけるところもありました」

 

■レーザーラジアル級 土居愛実
「アーサー(コーチのアーサー・ブレッド)とここまでやってこられて、いい競技人生だったなと思います。今までアーサーに教わってきたことを、セーリング界に還元したいです」

 

■49er級 高橋 稜/小泉維吹
高橋「スタートがいいと、いい順位を取れるので、明日もいいスタートをしたい。最初のレースはダウンウインドでゲインした。第8レースは16番くらいで回ったけど12位まで上げられたのでよかった」

 

DAY6 RESULTS(暫定)

■男子470級
 岡田奎樹/外薗潤平 総合7位/19艇(7-4-4-11-13-9)
■女子470級
 吉田 愛/吉岡美帆 総合4位/21艇(6-7-11-15-2-2)
■レーザー級
 南里研二 総合30位/35艇(27-30-33-19-25-16-24-29-31-18)
■レーザーラジアル級
 土居愛実 総合15位/44艇(16-9-10-23-11-28-15-16-13-17)
■49er級
 高橋 稜/小泉維吹 総合13位/19艇(17-11-13-11-15-11-4-12-4)
■49er FX級
 山崎アンナ/髙野芹奈 総合18位/21艇(7-16-UFD 22-17-16-UFD 22-9-20-12)

 

DAY7 スタート予告信号(予定)

■49er級 江の島 12:00
 出場:高橋 稜/小泉維吹
■49er FX級 鎌倉 12:00
 出場:山崎アンナ/髙野芹奈
■フィン級 相模 12:00
 出場:瀬川和正
■男女混合ナクラ17級 逗子 12:00
 出場:飯束潮吹/畑山絵里
■女子RS:X級 江の島 14:30 メダルレース
■男子RS:X級 江の島 15:30 メダルレース

 

●成績表
https://tokyo2020.sailing.org/results-centre/

●トラッキング(日本セーリング連盟 オリンピック応援サイト内)
https://www.jsaf.or.jp/tokyo2020/

●東京2020オリンピック競技大会公式ウェブサイト
https://olympics.com/tokyo-2020/ja/

 

(レポート=Kazi編集部/森口史奈 写真=矢部洋一)

 


 


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