【水路を航く】#58/ボーティング初心者にも優しく穏やかな海 ~長崎県西海市、長崎市 大村湾
長崎県のほぼ中央に位置する大村湾。
周りを陸地に囲まれているため一年を通して穏やかな日が多く、そのさざ波が琴の音色のようだと、「琴の海」という別名が付けられている。
湾の東側は水深の浅い場所が多く、世界で初めて海上に空港が造られたことでも知られ、離着陸する飛行機を至近距離から見られるとあって、人気のスポットになっている。
湾内には小さな島々が浮かび、入り江や狭い水路を形づくる。 周囲にはまた、歴史ある小さな教会が点在しており、それらを見学するのもこの地を訪れる楽しみの一つになっている。
(トップ画像説明)
湾の西側にあるオーシャンパレスゴルフクラブ&リゾートは、辰島と橋でつながっている。ゴルファーは海越えのティーショットを打ち、カートで島へ渡る
◆日本各地にある海峡や運河などを巡る、月刊『BoatCLUB』の人気連載「水路を航く」。 舵オンラインでは、過去に誌面で取り上げた水路の中から、印象的だったいくつかの水路を再掲する。
◆第58回は、『BoatCLUB』2023年11月号に掲載された、長崎市は大村湾の美しい風景をお届けする。
(※本記事の取材は2023年の3月に実施しました。掲載内容は取材当時のものとなりますのでご注意ください)
大村湾の南、時津町にある前島の間の水路をドローンで撮影。小さな和船が航行したあとには、海面にきれいな波紋が現れた
夕暮れ時、深紅の空が広がり、その色は海にも映え、さざ波までも赤く染め上げていった
こちらもまた赤が利いた風景。長崎空港の滑走路誘導灯近くでは、真上を通過する飛行機を見ることができる。空港に近い位置まで航行できるため、ほかの空港と比べても機体が大きく感じられた
高台に立つ石造りの大野教会堂は、フランス人宣教師マルク・マリー・ド・ロ神父が設計し、私財を投じて信徒とともに建設。1893年に完成した。
■大野教会堂 長崎市下大野町2619
重厚なレンガ造りの黒崎教会もド・ロ神父による建造。遠藤周作の『沈黙』の舞台になったことでも知られている
■黒崎教会 長崎市上黒崎町26 ※タグは「リバークルーズ」と「水路を航く」
(文・写真=山岸重彦/舵社)