ボブ・エイムズが中心となって運営される設計委員会のデザインによるストーム18の情報を得た。ヨットレースのために米コネチカット州で建造されたワンデザインクラスのヨットである。リフティングキールを採用したスループで、全長は18フィート(5.63m)。乗員の適正体重は297kgまで。日本人なら2~4人程度が理想的。ジェネカーとスピネーカーを選択できる理想的なワンデザインクラスの全容をひも解こう。
◆メインカット
photo by STORM MARINE GROPE | ジェネカーで快走するストーム18
シンプルかつ安価にして、耐久性に優れ、艇内の居住性も抜群。さらにILCA級(元レーザー級)にならって、ストーム18は一切の改造を認めていない。このワンデザインクラスは、セーリング初心者はもちろん、ジュニアセーラー、ファミリーレース、クラブ間レース(フリートレース、チームレース、マッチレース)など、幅広い用途での活躍が期待できそう。
その現地価格は50,000米ドル(税別)を予定。さらに、組織やクラブがまとめて購入する場合は、価格交渉可能であるという。
現在国内で主流になっているキールボートのワンデザインクラスは、メルジェス20、K36侍、J/24などなど数多くあるが、このストーム18はシンプルさと価格面の強みによって、普及する可能性の高さを感じた一艇であった。
シンプルなコクピット。スターンはフラッシュではないが、十分な排水口あり
スピネーカー仕様に換装可
インフュージョン(バキューム)工法で積層される船体
リフティングキールを採用。トレーラブル仕様であり、陸送での遠征にも向いている
モールドから抜き取ったハル
ダブルハンドで走る。TWA100度くらいだろうか。よい走りだ!
ストーム18諸元
全長5.63m / 18.4フィート
全幅:2.13m / 6.89フィート
喫水:3m / 4.1フィート
重量:600kg
適正体重:297kg
セール面積:19.18m2
(文=中村剛司/Kazi編集部 写真=ストームマリングループ)