太平洋横断中/辛坊治郎さんのヨット徹底解剖②

2021.06.01

最長3カ月の航海を
想定した積載品

4月9日に出航し、序盤戦は嵐に巻き込まれながらもなんとか乗り切り、現在も太平洋横断中の辛坊治郎さんの相棒〈カオリンV〉(ハルベルグ・ラッシー39)を徹底紹介。

出航前に直撃取材を実施した記事の、今回は後編です。前編はこちら。

 

電気系統では、バッテリー3台を載せ替え、性能維持のためのソーラーパネルも設置した。

「電気を使うのは、航海計器とレーダー、航海灯ですね。冷蔵庫は基本的に使いません。エンジンを回しているときはオートパイロット(自動操舵装置)を使いますが、それ以外はウインドベーンを使うつもりです。オートパイロットが主役ではなく、ウインドベーンのバックアップがオートパイロットというふうに考えています。機走時の燃料を計算すると1日2時間くらいはエンジンをかけられるので、無風時には燃費のいい1,500回転くらいでエンジンを回して、4~5ktのスピードで走りながら発電するつもりです」(辛坊さん)

 

1日2時間目安の機走と緊急時に備えて、軽油はフネのタンク容量の400リットルに加えて、ポリタンクで600リットルほど、合計で約1,000リットルを積み込んだ。清水についてはタンク容量の450リットルのほかに、飲料用に1日2リットル×約3カ月ぶんを積んだ。「これだけ持っていけば、まず問題ないはずです」(辛坊さん)

 

マスト上部の白い円筒はレーダー反射器。下の円盤はレーダーのアンテナ。

 

電動ウインチハンドル。意外とパワフルでハリヤード(セールを揚げ降ろしするための索)を引く際にも使える。

 

通信手段は国際VHF無線(左)2台と衛星携帯電話イリジウム(右)。この衛星携帯電話を使って、毎日、陸上のサポートスタッフと情報交換を行っているほか、月~木曜日にはラジオ番組に"生"出演。

 

緊急時に船舶の識別番号と位置を自動的に発信するEPIRB(イーパーブ)。

 

〈カオリンV〉のキャビン。左のソファが辛坊さんの寝床になると語っていた。

 

食料は、レトルト食品とドライフード、缶詰を中心に、炊飯用の米、長期保存可能な牛乳や野菜ジュース、そして大量のカップマロニーとカロリーメイトを積んだ。

 

コクピットは完全にドジャーで囲われ、雨天や荒天時にもドライな状態を保てる。

 

ジブはファーリング仕様。

 

奮闘中の辛坊さんの現在位置はこちら。安全な航海をお祈りします。

 

(文・写真=Kazi編集部/中島 淳)

 

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