福岡インカレDay1｜軽風2レースで開幕！　舵オンライン │ 船遊びの情報サイト

福岡インカレDay1｜軽風2レースで開幕！

2023.11.02

第88回全日本学生ヨット選手権大会（団体戦。以下、インカレ）が、11月2日の今日、レース初日を迎えた。会場となる福岡県・小戸ヨットハーバーには470級とスナイプ級の各クラス24校、全30の大学が集まった。ここ福岡でインカレが開催されるのは、2014年以来9年ぶりのこと。5日（日）までの4日間で全11レースを予定している。

この時期の博多湾（今津湾）では海苔の養殖のため網が点在し、72艇ずつのビッグフリートでレースをするにあたり、十分なエリアを確保するために能古島の北東の沖合で実施する。

今日は南風が西に回る予報で、しばし陸上待機ののち、10:10に470級のD旗掲揚、10:20にスナイプ級のD旗掲揚となり出艇。海上でも待機した後に、12:15に470級の第1レースが始まった。3ktほどまで風が落ちたため、2クラスともコース短縮となった。

再び風待ちし、第2レースは14:40に470級からスタート。ゼネリコ1回を経て始まった第2レースでは、3艇で5-6-7とまとめた関西学院大学が、470級の暫定トップ（85点）に。次いで4点差で早稲田大学が控えている。

関西学院大学の岩城海聖主将（470級スキッパー）は、「風の傾向をつかむ目的で、2週間前から福岡に入りました。一番はやっぱり、しっかりと目の前の1艇1艇を抜いていくこと。大勝ちしないこと。どんなポジションを走っていても、しっかりと抜いて、堅実な走りをすることを両クラスとも心がけています」と話す。「実力通りですね。ほかの大学もそうだと思うんですけど、1本目があんまり良くなかったですね。ひとつ英語（スナイプ級でUFD）を付けちゃったんですが、2レース目は切り替えて、470級もスナイプ級も前を走ったんで、良かったです」とは、今年、関学の監督に就任した疋田大晟さん。

今大会の注目はやはり、早稲田大学による史上2校目の総合4連覇が達成されるか否か。470級は第1レースで1上を10位前後で回航した飯田澪／藤倉廉（3年／4年）が、トップまで追い上げてフィニッシュ。第1レースは3艇で32点、第2レースは57点の計89点となっている。スナイプ級は第1レースで失速したが、第2レースは3-4-14として暫定トップ（93点）とした。

2013年から4年間休部していた名古屋大学は、2021年に470級で25年ぶりにインカレに出場。今大会はスナイプ級で13年ぶりの出場となった。また、地元福岡の西南学院大学は、インカレ出場が29年ぶり。スナイプ級においては38年ぶりの出場となった。西南は、470級には高校での競技経験者がいるが、スナイプ級は経験者ゼロだという。2レース中、1レース目で31333が14位、2レース目で30944が18位でフィニッシュ。30944の上田周平／松井美慧（3年／2年）は、「主将が言うには、自分たちの得意な風域でした。今年はとにかくコース練習を多くやりました」と言う。今年は地元でのインカレということで、「ここを逃したら次いつ出られるか分からない」と、より一層練習に励んだ。その成果は九州インカレで、開催水域枠を含む出場枠4校中、3位通過という結果につながり、29年ぶりのインカレ出場がかなった。

注目校のひとつ、東京大学の西尾拓大主将は、「インカレ入賞を目標に活動してきましたが、470級は一歩及ばなかったので、スナイプ級のクラス優勝を目指しています。でも今日は良くなかったので、明日から挽回していきたいです」と、スナイプ級のみ出場となった今大会への意気込みを語った。

福岡は9月下旬から10月中旬並みの暖かい陽気で、明日も軽風が予想される。

全日本学生ヨット選手権大会　2023.11.1〜5　福岡県・福岡市（小戸）ヨットハーバー

上位成績（暫定）

◼️470級（参加24校／72艇）
1位　関西学院大学（85点）
2位　早稲田大学（89点）
3位　同志社大学（136点）
4位　慶應義塾大学（137点）
5位　大阪大学（153点）
6位　日本経済大学（153点）
7位　京都大学（159点）
8位　立命館大学（170点）

◼️スナイプ級（参加24校／72艇）
1位　早稲田大学（93点）
2位　同志社大学（118点）
3位　関西大学（145点）
4位　日本大学（146点）
5位　慶應義塾大学（155点）
6位　関西学院大学（156点）
7位　九州大学（156点）
8位　立命館大学（180点）

◼️総合（参加18校）
1位　早稲田大学（182点）
2位　関西学院大学（241点）
3位　同志社大学（276点）
4位　慶應義塾大学（292点）
5位　立命館大学（350点）
6位　日本大学（356点）