全日本インカレ2日目/470は日大、スナイプは早稲田が首位

2021.11.05

2021年の全日本インカレ。大会2日目となった11月5日は470級/スナイプ級ともに3レースが行われ、初日と併せて全6レースが成立した。

この日の三河湾は北西の風10~14ノットという、晩秋の蒲郡らしい風が吹いた。ただ、風速の割にシフトが激しく、アップウインドのコース取りが大きく順位に影響を与えた。

 

出艇前の東京大学チーム。

 

■470は日大が独走態勢か

470級の第4レースは、初日の3レースで2位に付けていた早稲田大学が2-3-4位フィニッシュと目の覚めるような快走を見せ、首位の日大を逆転するかに思われたが、本日3本目となる第6レースで、早稲田の3艇はスタート後に左海面にコースをのばしたところ、右に大きくシフトして第1マークの順位を落としてしまい、その後も挽回することができずまさかの98失点。近年の早稲田では珍しいほどの大失点となり、日大を逆転することはできなかった。

一方、首位の日大は全レースで取りこぼしなく走り、早くも首位固め態勢に入った形だ。

 

470級第4レースの最終レグ。日大(白/ピンクのスピン)と早稲田(赤いスピン)ががっぷり四つの展開。トップで最終マークを回航したのは日大の小柳倫太郎/久保田賢人。

 

4位を走る早稲田の小泉凱皇/田中丸武を日大の中山由菜/池田隼太が追う。

 

女子ヘルムスマンながら、中~強風でも男子に負けない走りを見せた日本大学の中山由菜/池田隼太。

 

この日、470級で4位に浮上してきた関西学院大学。主将がヘルムを取る藤原達人/竹澤千里は第4レースを11位でフィニッシュ。

 

この日の3本目となった470級第6レースでトップフィニッシュを決めた九州大学の森ゆり奈/上野大一。

 

■スナイプは早稲田が慶應を逆転

スナイプ級は、初日の3レースで慶應義塾に1ポイントリードを許す2位につけていた早稲田大学が、この日の3レースで地力を発揮。2位の慶應に96点差をつけて首位に立った。3位には日大、4位には京都大学がつけている。

 

この日も3艇がまとまって走った早稲田はスナイプ級で首位に立つ。写真は蜂須賀晋之介/河崎元紀。

 

スナイプ級で4位につけた京都大学。2018年2位、2019年優勝に続く好成績を残すことができるか。写真は南野 仁/黒田 丈。

 

第5レース、第2上マークまで首位を快走した福岡大学の上田健登/佐藤詩音。この日もいい走りを見せた福岡大学だったが、DSQとリコールを叩いてしまい優勝戦線から後退。

 

昨日の第2レースで2艇がUFDとなってしまった同志社大学だが、この日は堅実に走り6位に浮上。スナイプ級も5位に付け、総合上位をうかがう展開。写真は三浦凪砂/三浦 匠。

 

■総合優勝争いも早稲田と日大

総合は首位の早稲田を日大が17点差の僅差で追う展開。両クラスの失点がほぼ同じの早稲田に対し、日大は470級が牽引する形。日大にとって、最終レースまで両クラスが同じモチベーションを持ち続けられるかが、逆転総合優勝へのカギとなりそうだ。3位の慶應は2位の日大に226点と大差を付けられてしまった。

 

2日目終了時点の暫定成績

■470級総合成績

1位 日本大学
2位 早稲田大学
3位 慶應義塾大学
4位 関西学院大学
5位 中央大学
6位 同志社大学

■スナイプ級総合成績

1位 早稲田大学
2位 慶應義塾大学
3位 日本大学
4位 京都大学
5位 同志社大学
6位 明海大学

 

大会公式ウェブサイト成績表

 

(文・写真=松本和久)

 

『舵オンライン』ではインカレの大会期間中の4日間、現地からレポートを配信するほか、12月3日発売予定の『Kazi』1月号では、より詳しい全日本インカレの考察記事を掲載させていただく予定です。(編集部)

 


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