
月刊『Kazi』誌の人気連載、「おいしいキャビン」(監修:西原佳江さん)で紹介した、牛肉のすき煮のレシピを舵オンラインで無料公開します。
甘辛い割り下が牛肉と具材にしっかり染み込み、ご飯もお酒も進む一品。厚揚げと餅で食べ応えも十分です!牛肉は火を通し過ぎないのがおいしさの秘訣。手軽に作れて満足感の高い、船上の定番おかずにいかがでしょうか。
以下、フードコーディネーターの西原佳江さんが記した秘伝のレシピ帖と航く、“食の航海記”と共にお楽しみください。
「あれ、もうこんな時間か」。
キャビンを出ると、気づけば太陽が島陰に沈みかけていた。いつの間にか日が短くなったものだ。頭上ではペールオレンジに染まったセールが金風を受けてパンと張る。その音にふと肌寒さを覚え、陸へのわずかな恋しさが胸をかすめた。
ふう、と一息つき、キャビンに戻る。「こんなときは—— 」。
棚から西原佳江さんのレシピ帖を取り出すと、あった。「牛肉のすき煮」。すき焼きから派生したぬくもりの料理だ。グツグツ鳴るフライパンからの甘じょっぱい香りがキャビンを包む。
アツアツのごちそう、皿に移すような無粋な真似はしない。フライパンのまま、箸でつつく。「やっぱり肌寒さにはこれだよな」。
船窓の外、陸の灯がぽつぽつとともり始める。それを見つめながら、上陸の決意を固めた。
牛肉のすき煮
「牛肉を炒める際は少し赤い部分が残っているくらいでお皿に上げましょう。熱を通し過ぎてしまうと固くなってしまうので注意が必要です。最終的に煮詰まり過ぎて味が濃くなってしまった場合は水を足して、その分長めに加熱するようにすれば味の濃さも調節できますよ!」(西原さん)
【材料/2~3人分】
牛切り落とし肉……180g
長ネギ……1本
厚揚げ……1枚
真空パック切り餅……2個
温泉卵……1個
A
しょうゆ……大さじ1と1/2
みりん……大さじ1と1/2
砂糖……小さじ2
酒……大さじ2
サラダ油……小さじ1
【手順】
長ねぎは斜め薄切り(緑の部分まで)、切り餅は半分、厚揚げは8等分に切る。フライパンに油を入れ、中火で熱して牛肉を炒める。8 割ほど火が入ったら1 度皿に取り出す
同じフライパンにAを合わせて全体を混ぜたら、切っておいたねぎ、切り餅、厚揚げを重ならないようきれいに並べ入れてふたをし、中火にかけて3分加熱する
ふたを取り、食材の上下をひっくり返してフライパンの端に寄せ、炒めておいた牛肉を戻し入れる。肉を時々返しながら1分半ほど加熱し、お好みで温泉卵を乗せたら完成
◆今回の講師
西原佳江(にしはら・かえ)
油壺でレースやクルージングを楽しむフードコーディネーター。フライパン1個で作れる船上料理を提案
(文=Kazi編集部 写真=舵社 監修=西原佳江)
この記事は月刊『Kazi』2025年12月号に掲載された「おいしいキャビン」を再編集したものです。
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