ニュージーランド・オークランドで開催されていた第36回アメリカズカップは、本戦7日目、第10レースにて、防衛者エミレーツ・チームニュージーランドが勝利し、7戦先勝をあげ銀杯を死守した。 挑戦者ルナロッサ・プラダ・ピレリ(イタリア)を7対3で下した。
マッチレースで競われるアメリカズカップ本戦。レース3日目までは、3対3と両者は拮抗したが、4日目のノーレースを受け、5日目からのエミレーツ・チームニュージーランドはアップデートに成功し、ルナロッサ・プラダ・ピレリを寄せ付けない走りを見せた。
第8レースでは、エミレーツがタッチダウン(フォイリング状態から着水。著しく速度が落ちる)するミスを犯すも、その後ルナロッサは2,000m、4分以上のゲインがあったにもかかわらず、自らもタッチダウンしてしまい、バウンダリーアウトのペナルティーを2回起こし、チャンスを逃した。
迎えた7日目、第10レース。スタートで先行したルナロッサだったが、第1ゲートをエミレーツに取られ、そのまま敗退した。
170年という、すべてのスポーツのなかで最長の歴史をほこる、スポーツトロフィー「アメリカズカップ=銀杯」は、地中海に渡ることなく、南半球にとどまることとなった。 若きヘルムスマン、ピーター・バーリングの時代がまさにやってきた。
(トップ写真:photo by COR 36 / Studio Borlenghi)
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ニュージーランドの国旗を掲げ、デッキで勝利を祝うエミレーツ・チームニュージーランド
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多くの艇団を引き連れてオークランドを凱旋するエミレーツ
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7対3の圧勝。特にラストの4連勝は神がかっていた
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惜しくも敗れたルナロッサ・プラダ・ピレリ。桟橋でファンから暖かい声援をおくられる
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世界最古のスポーツトロフィー、アメリカズカップ(銀杯)
(文=Kazi編集部/中村剛司)
※関連記事は月刊『Kazi』2021年5月号にも掲載。バックナンバーおよび電子版をぜひ
レース→00:37:00(スタート8分前くらい)。フィニッシュ→01:11:05
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