今年のゴールデンウイークに、新たな外洋レースイベントの開催が決定。
「外洋ダブルス(ダブルハンド)日本選手権2021」が、和歌山マリーナシティ沖スタート(5/1)、愛知県のラグナマリーナ沖フィニッシュの200マイルのコースで実施される。
世界的なコロナウイルス禍が続くが、おりしも日本時間の本日1/28未明にヴァンデ・グローブ(単独無寄港世界一周レース)のトップ艇がフィニッシュしたばかり。そのニュースは、文字通り世界中のセーリングファンの注目を集めている。
そのスタート&フィニッシュ地でもあるフランスで、2024年に開催が決まっているパリ五輪では、セーリング競技の新種目として「男女混合二人乗り外洋レース」が加わる。競技時間としては、あらゆる五輪種目のなかで最長となることもあり、時差に関係なく、世界中の人たちがその戦いに注目するはずだ。今年2021年も、これを視野に入れた多くのレースが、世界各国で開催されることになっている(WS:国際セーリング連盟のウェブサイトのレーススケジュールはこちら)。
そんな背景の中、いよいよ日本国内でも、本格的に外洋ダブルハンドレースが実施されていくことになる。五輪種目は男女ペアだが、今回の外洋ダブルス日本選手権は、男子ペア、女子ペアでの出場も可能とのこと。2020年は国内の外洋レースの多くが中止、延期を余儀なくされたが、五輪にもつながるカテゴリーとして、外洋セーラーはもちろん、ディンギーセーラーも含め、これまでの五輪種目とは違ったハイレベルなセーリングを競う場が創出されるわけだ。
なお、五輪種目はワンデザインによるレースで、ジャノー・サンファスト3300、デヘラー30OD、ファーイースト28R、J/99といった艇が正式艇候補に挙がっている(記事トップ写真はジャノー・サンファスト3300[photo by Billy Black / Jeanneau])。
今回、日本で開催されるレースは、IRCによるレーティングレースで、いくつかの規定があるのでご覧いただきたい。
(文=舵社/安藤 健)
外洋ダブルス(ダブルハンド)日本選手権 2021
主催:(公財)日本セーリング連盟(主管:外洋常任委員会)
日程:
4月30日(金) インスペクション、艇長会議
5月1日(土)10:55 予告信号
5月4日(火)11:00 全艇のレースタイムリミット
コース:和歌山マリーナシティ沖→沼島回航(反時計回り)→潮岬回航→愛知県・ラグナマリーナ沖(200マイル)
参加要件:
(a)乗員2名(男女を問わず)、全員がJSAF会員であること
(b)LH8.9m~11.0mかつ、TCC0.960~1.060で、有効な2021年度IRC証書を所持
(c)外洋特別規定2020-2021モノハル・カテゴリー3およびOSR国内規定を満たすこと
(d)レース中はキールを固定
(e)フォイル艇ではない
(f)マストは、アルミまたはカーボン製
(g)ラダーは、シングルまたはダブル
参加申込:
申込締切:4月9日(金)※レイトエントリーは4月16日(金)まで受付
参加料:70,000円/1艇 ※レイトエントリーの場合は100,000円
その他:
※男女ペアの参加艇の成績は、2021年に外洋世界選手権が開催される場合、日本からの代表派遣の参考とする予定
※本情報は、2021年1月28日現在の情報です。本情報は概要であり、正式なレース公示は後日公開されます
●レースおよび参加に関する問い合わせ
JSAF外洋常任委員会
E-mail: jsafoffshore@gmail.com
パリ五輪の「男女混合二人乗り外洋レース」の候補艇の一つ、デヘラー30OD
photo by Dehler