
11月10日13:02(日本時間21:02)、単独無寄港無補給世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ(Vendée Globe)」のスタートの火蓋が切られた。DMG MORIセーリングチームは、スキッパーの白石康次郎さんと、この世界一過酷と言われるレースに再び挑戦。
 
4年に一度のこのビッグイベントを一目見ようと、夜明け前からオロナ港周辺には大勢の観客が集まっていた
スタートの10日は朝から曇り空で、途中は霧も出たが、スタート時刻に変更はなし。40艇のIMOCA60と選手らは、8時から3分ごとに1チームずつドックアウト。レースビレッジだけでなく、レース海面に向かう水路の両脇でも、ファンが声援を送っていた。

スキッパーは待機場所から1人ずつ出て桟橋へ。サムズアップしてくれたのは〈Biotherm〉のポール・メイルハット

DMG MORIセーリングチームの白石康次郎さんは、31番目に登場。左は通訳の神田翔大(しょうた)さん。ミックスゾーンで雑誌、ラジオ、テレビなどの取材を受けた後、クルーたちとドックアウト

最後にドックアウトしたのが、弱冠23歳のヴィオレット・ドランジュ〈Devenir〉。ひときわ大きな声援を受けていた

マリーナ内では朝から宴会をする艇が多数。前回大会はコロナ禍ということもあり、こうして大人数でヴァンデ・グローブの開催を祝えるのも8年ぶり
レース海面は4ktと弱々しい東風のなか、各チームともスキッパーとクルーたちが船上での最終準備を行い、スタート直前でクルーがRIBに乗り移って下船。13:02、第10回 ヴァンデ・グローブがスタートした。
2大会ぶり2度目の出場となるコンラッド・コールマン〈Ms Amlin〉が、プロペラのトラブルで出遅れるも、全艇がスタートラインを通過。40艇はビスケー湾の先、大西洋を目指している。
 
スタート前にクルーたちはRIBに下船
 
スタート直後のシーン。ヘリから撮影
 
〈DMG MORI Global One〉と2度目のヴァンデ・グローブ完走を目指す白石さん
トラッキングはこちらから。
https://www.vendeeglobe.org/en/tracker
 
 
ドックアウトする艇は水路を抜けてレース海面へ。ヴァンデ県の県章を掲げ、レース艇にエールを送る女性
 
若者も多く、このレースの人気の高さがうかがえる
 
スタート/フィニッシュ地のレ・サーブル=ドロンヌの町中には、各選手の巨大な看板が立っていた
(文=森口史奈/Kazi編集部 写真=森口史奈/Kazi編集部、矢部洋一)
