対象物を滑らかに映し出す/防振双眼鏡 シリウス12

2021.05.01

■防水防振・倍率12倍の手振れ制御モデル

双眼鏡がなくても、スマホカメラのズーム機能で事足りるでしょ・・・などとは二度と思わせない。手振れなどの振動を制御し、クリアな視界が得られる防振双眼鏡が存在した。「シリウス12」だ。

 

SIRIUS12
■️望遠倍率:12倍
■️対物レンズ有効径:21mm
■️実視界(FOV):4.8° 
■️オートオフ機能:30分間で電源自動オフ 
■️サイズ:幅119mm×奥行き131mm×高さ52mm 
■️重量:438g 
■️価格:84,700

(問)阪神交易
TEL: 06-6371-8548
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防振双眼鏡とは、電池で駆動する手振れ補正機能により、鮮明に対象物の動きが見えるものである。低倍率で広い視野の双眼鏡でないと、不安定な船上ではブレて見えにくいため、通常船の上で使う双眼鏡は、7~8×50mmのスペック。だがシリウス12は、倍率12倍のスペックに防振機能を加えてブレを防止する。

 

■実際に使用してみた

三脚に付けたシリウス12を、エンジンのかかったヨットのオーナーズチェアの上に設置。ジャイロセンサーをオンとオフにして、それぞれの状態での比較実験をした。

 

ジャイロセンサーについて、説明書には「6軸ジャイロセンサーで感知した振動を、ジンバ ル機構を介しボイスコイルモーターにより、水平・垂直の2軸を制御する」と書かれている。使ってみて、振動を抑えて滑らかにする機能だと私は解釈した。

 

ジャイロセンサーレバー。倍率12倍という高スペックに伴って、視野が狭くなるため、この防振機能で見えやすくする。

 

左:ジャイロセンサー・オフの状態。エンジンの振動がじかに伝わり、小刻みに揺れるためブレてしまった。
右:マリーナ内で対岸の船を目標物とし、ジャイロセンサー・オンの状態で見た様子。エンジンの振動がジンバル機構によって抑えられた。

 

また、世界最小クラス小型設計とうたわれているように、サイズはとても小さい。ボディはグリップしやすい凸凹のある肌触りだ。

 

シリウス12(幅119mm×奥行き131mm)とiPhone XS(幅70.9mm×高さ143.6mm)を比較

 

3形アルカリ乾電池が1本入る電池差し込み口。ジャイロセンサーをオンにした状態で連続12時間駆動する。IPX7の完全防水。

 

ハイスペックな機能をこんなにコンパクトにまとめた双眼鏡は、初めて見た。これでヨットレースを観戦したら、マーク近くのゴタゴタも見られて楽しいに違いない。夏が少し楽しみになった。

 

(文・トップ写真=Kazi編集部/松山 暁 写真=舵社/宮崎克彦)

 

※この記事の内容は、月刊『Kazi』2021年6月号(5月1日発売)の掲載内容から抜粋したものです。ご興味のある方は、全国書店またはこちらからお求めいただけます。

 


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