スーパーヨットで叶える究極の釣り|ついに姿を現した全長52mのスポーツフィッシャー

2024.02.08

世界屈指のスーパーヨットビルダーであるオランダのロイヤルハイスマン(Royal Huisman)が手掛けていた究極のスポーツフィッシャー「#406」が、2024年1月、ついにその姿を現した。プロジェクトが発表されて以来、世界中から大きな注目を集めていたが(記事参照)、圧巻の写真の数々を見るだけでも息をのむばかりである

 

ロイヤルハイスマンが出した2024年1月30日付のプレスリリースによれば、オランダ内陸部のフォレンホーフの造船施設から姿を現した#406は、台船に載せられてアムステルダムへと向かい、進水に向けての最終調整をおこなうという。全長52m(約171ft)、デッキはなんと6層にもなる圧巻のスーパーヨットで、その姿は"そびえ立つ"という言葉がふさわしい。間違いなく「世界最大のスポーツフィッシャー」であるだけでなく、「最も個性的で豪華なスポーツフィッシャー」といえるだろう

 

スーパーヨットとは、一般的に全長24メートル以上の"個人が所有する"プレジャーボートのことを指す。全長52mの#406は、もはやスーパーヨットの枠には収まらない「ギガヨット」といっていいかもしれない。当然ながら、こういったフネは完全なカスタム仕様で建造されるわけだが、プレスリリースによれば、オーナーは釣りに情熱を注ぐ経験豊かな人物だという。そんなオーナーの究極の夢をカタチにしたのが、この#406なのだ

 

ネイバルアーキテクチュアから内外装のデザインまでを担当したのは、ヴリパック・ヨットデザイン(Vripack Yacht Design)。これまでに実に7,500以上のプロジェクトを手掛けてきた経験が、いかんなく注ぎ込まれているといえそうだ。この#406の建造チームは、350人以上の専門的な技術者や造船所のスタッフによって構成され、高いクオリティーの下、効率的に建造が進められてきた。いうまでもなく、このプロジェクトはロイヤルハイスマンでなければ実現しえなかったものである

 

空に向かってそびえ立つツナタワーやフライブリッジは、ビッグゲームには欠かせない仕様。その実用的な機能だけでなく、一方でゲストのための素晴らしい展望台でもある。キャプテンやアングラーはもちろんのこと、ゲストもすべてのアクションを追うことができるに違いない

 

究極のスポーツフィッシング体験を提供するだろう#406。そこに、本物のスーパーヨットのスケール、快適さ、そして洗練されたデザインを見事に融合させている。細部にわたるまでこだわり抜いて設計、建造された世界最大のスポーツフィッシャーには、夢がふくらむばかりだ。

 

(文=舵社/安藤 健 写真=Tom van Oossanen / Royal Huisman)

 


Royal Huisman / Project #406

●全長:52m(約171ft)
●内外装デザイン、ネイバルアーキテクチュア:Vripack Yacht Design Studio
●ハル・上部構造物:アルミニウム
●建造:Royal Huisman

 



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