「ROLEX MIDDLE SEA RACE(ロレックス・ミドルシー・レース)」が、10月17日(以下全て現地時間)、イタリア半島の南に浮かぶマルタ島・バレッタからスタートした。
41回を迎える伝統のオフショアレース、今回は50艇がエントリー。マルタ島をスタート後、北側に浮かぶシチリア島を反時計回りに大きく回って戻ってくるという、606NM(海里)のコースが設定されている。途中、海上に忽然とそびえ立つ小さな島を回航したり、強い海流の流れるシチリア海峡を走ったりと、自然の醍醐味を存分に味わうことのできるレースでもある。
マルタ島(マルタ共和国)東部にあるバレッタ市街は、世界遺産にも指定されている。そんな美しい景観をバックに、オフショアレーサーたちがスタートラインを切っていく
10月19日には、〈Maserati Multi 70〉(Multi 70)が、マルチハルのラインオナーとしてトップフィニッシュ(2日8時間31分31秒)。また、10月21日には、〈I Love Poland〉(VO70)が、〈E1〉(VO70)との着差わずか約3分というデッドヒートを制し、モノハル艇のラインオナーとしてフィニッシュラインを切った(3日23時間58分05秒)。
マルチハルのラインオナーとなった〈Maserati Multi 70〉。606NMを56時間半あまりで走り切った
火山の島、ストロンボリ島の脇を走る〈I Love Poland〉。その前方では、イルカが跳ねている。こんな絶景の中で行われるオフショアヨットレース
10月22日(木)には、地元ロイヤルマルタ・ヨットクラブの〈Elusive 2〉(Beneteau First 45)の総合優勝が決定。同チームは、前年の40回大会に続く連続での栄誉を手にした。
2大会連続の総合優勝を飾った、〈Elusive 2〉(Beneteau First 45)。乗り手は、3人兄弟や友人たちで構成されるファミリー色の強いメンバー構成
2020年も残り数カ月。ビッグレガッタの多くが中止を余儀なくされる一年となったが、少しずつ海の上には日常が戻りつつあるようだ。
●公式サイト:
https://www.rolexmiddlesearace.com/
(文=舵社/安藤 健 写真=2020 Rolex Middle Sea Race)
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