
「継ぎ足しではなく、1本の木を曲げる高い加工技術。北欧で出合ったこのリンジェットを日本のセーラーにぜひ知ってほしい」
そう話すのは2025年11月に日本、韓国、台湾を含むリンジェットヨット(LINJETT YACHTS)のアジア総代理店となったカイクラフトの、たひらみつお代表。リンジェットの木工技術、造船姿勢、そしてその製品美に魅せられアジア1号艇を建造するとともに代理店契約を結んだ。
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photo by Linjett Yachts|北欧のセーラーが“最後に行き着く艇”、バルト海を走るリンジェット34。アジア総代理店である、たひらみつおさんが建造するアジア1号艇のハルは、このような美しいライトブルーだ
造船所前に係留され、雪を被ったリンジェットの新型モデル。11月のスウェーデンの日常
140年の歴史を誇る造船所に、リンジェットブランドが生まれてから50年。2代目となるマッツ・グスタフソンさん退任の跡を継いだのは3人の息子たち。長男のダニエル・グスタフソンさんが社長、次男のクリストファーさんが電子機器、生産関連、三男のマルクスさんがデザインを担当。
「ダニエルたちと契約を結んだとき『あなたは私たちの家族になりました。これからは自由に私たちの造船所に出入りしてください』と言われ感動しました。今、とても興奮しています。日本ではトップセイルスアンドカンパニーの伊藤浩之さんに販売をお任せしました」
スウェーデン、ドイツ、イギリス、フィンランド、ノルウェーでは多くの愛好家がいるリンジェット。多くが夫婦で造船所を訪れ、1週間ほど滞在しながらオーダーを進めるという。ヨーロッパではラッシーと並び称されることが多いリンジェット。
「少人数でも安全に操船できかつ、耐航性の高いヨットです。ぜひこの木工の曲線美を見てほしい。感動するはずです」
日本初登場となるリンジェット34は2026年春に進水予定。あらたなラインアップの登場に興奮が隠せない。
スウェーデン南東部、バルト海に面したリンジェットヨット造船所。整然としたドックで建造が進む
リンジェットヨットの工房。床にはチリひとつ落ちていない。職人のプライドと仕事ぶりが分かる
木工技術に定評があるリンジェットヨット。ラウンドする木工部、その仕上がりは息をのむほど
たひらさんと奥さま(右)。金具、ファブリック、木調、色などは2,000種類から選べる。今回の渡航では奥さまが選択を任された
2025ヨコハマフローティングヨットショーに展示され話題となった、浮世絵風のリンジェットポスター。左からマッティ・ウィクホルムさん(営業部長)、ダニエル・グスタフソンさん(社長)、たひらさん
LINJETT 34
●全長:10.66m
●全幅:3.45m
●喫水:1.84m
●排水量:5,500kg
●価格:問い合わせ
(問い合わせ)
トップセイルスアンドカンパニー
TEL: 0467-60-4840
http://www.top-sails.com/
(文=中村剛司/Kazi編集部 写真=たひらみつお、リンジェットヨット)
text by Tsuyoshi Nakamura (Kazi), photos by Mitsuo Tahira, Linjett Yachts
※本記事は月刊『Kazi』2026年2月号に掲載されたものです。バックナンバーおよび電子版をぜひ
