五島列島、ここまで走る?日本一周セーラーが踏破した“やりすぎ航路”全公開

2026.01.18

ヨットによる日本一周を達成した、たまちゃんこと、 玉城(たまき)一也さん。たまちゃんは、2025年3月、沖縄往復航海の帰路に長崎県の五島列島に立ち寄った。そのときの、カトリック桐教会前の狭水路航行について以前紹介したが、今回は五島列島をくまなく回った超マニアックな航行ルートを紹介したい。こんなに入り江を走りまくったセーラーっていないんじゃないかと思います(笑)(編集部)

◆メインカット
photo by Akito Ochiai (Kazi) | 奈留島の桟橋に係留する玉城一也さんの〈マエストラーレ〉(デヘラー34)

 

たまちゃんの航行ルートを紹介!

上五島、中通島の奈良尾港をスタートし、南下。若松島、奈留島、久賀島から福江島へ。ラストは福江島から六島(むしま)、宇久島まで。前回は、若松島の神戸港や、奈留島の相ノ浦湾、野崎島、小値賀島(おぢかじま)へも寄港した

 



 


五島列島は潮流が速い。写真は若津大橋の橋脚。川のような流れだ

 

五島列島マニアック航路

五島列島の入り江巡りについて。まず、上五島の中通島、福江島は広いのでぜひレンタカーで世界遺産巡りを。ただしヨットで来たなら入り江巡りを楽しもう。ここで重要なのは島の間の潮だ。

基本的に上げ潮で北へ、下げ潮で南へ、最強時は場所により4 ~5ノットに達するのでこれをうまく利用するのがコツ。ルートは図に示した通りだが、水深計は必須。さらに実測して水深誤差を調整しておくこと。

北部の島へも行った。宇久島の近くには住民たった一人の六島がある(浮桟橋の南側なら係留可能)。小値賀島(おぢかじま)、そして現在は無人島の野崎島も素晴らしい(野崎島は事前連絡のうえ観光船の来ない時間帯のみ係留可)。

友人のカナダ人セーラーが五島はアンカリング天国だと言った。中通島の東の平島・南風泊浦は“Amazing! ”と絶賛していた。五島のどの入り江も静かで、多々良島や糀島などの島陰、頭ヶ島(かしらがしま)の北側も素晴らしい。

次は、福江島の玉之浦、嵯峨ノ島(さがのしま)、黄島(おうしま)にも行ってみたい。早くも、1、2カ月掛けて五島を回り尽くしたいとの思いに駆られている。

 

五島列島、たまちゃんの心に残った風景

宇久島の対馬瀬鼻灯台
CMにも使われた絶景は一見の価値あり。私はここで1時間も風景を眺めていた

 


島民1人の六島
 陸から見て浮桟橋の左側のみ一時係留可。右は定期船用。実は住民の経歴がすごい

 


野崎島旧野首(のくび)教会
2025年12月に大規模修復工事が終わったばかり。周囲には野生の鹿がたくさんいた

 


野崎島の桟橋
野崎島は事前連絡のうえ観光船の来ない時間帯のみ係留可

 


カトリック中ノ浦教会
鏡のような海面に映る教会の姿が有名な中ノ浦教会だが、なかなかそのような海面は無い。 教会前は浅いのでくれぐれも注意されたい

 


貝木浦の突き当り  
若松島の大きな入江のうち東側が貝木浦。突き当りに低くなった堤防とビットがあったが浅くてヨットは係留不可。 左側には小学校が見える

 


夜明けの奈留港  
見ての通り漁船も出ないタイミングでの奇跡の一枚

 


旧五輪教会
眼前の堤防は数社ある海上タクシー(チャーター漁船)が非定期で来るため、早朝など低リスクの時間帯に短時間の係留で退散するのが望ましい。さらに、教会内の撮影は禁止なので留意のこと

 

YouTube動画!
前回紹介した狭水路航行360°動画が、たまちゃんねるにアップされた。ぜひ!

 

 


(文=玉城一也 写真=玉城一也 、落合明人(本誌)) 
※本記事は月刊『Kazi』2026年1月号に掲載されたものです。バックナンバーおよび電子版をぜひ

 

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玉城一也
Kazuya Tamaki
下五島の奈留島(なるしま)を訪れた玉城(たまき)一也さん(左)とかおるさん。たまちゃんは、ヨット歴36 年。2023 年・日本一周、2025 年・シングルハンドで沖縄往復。伊東港が拠点。コーラ片手にのんびりするのが好き。YouTube「セイリングたまちゃんねる 貧乏ヨット乗り」公開中。
photo by Akito Ochiai (Kazi)

 


 

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