絶品釣果料理④/カワハギのムニエルと炊き込みご飯

2022.12.25

月刊『BoatCLUB』の奇数月号では、元料理人の釣り人Mr.ツリックが釣果料理を披露しています。舵オンラインでも、絶品料理のレシピをご紹介します。

※本レシピは月刊『BoatCLUB』2022年1月号に掲載。最新号もよろしくお願いします!


 

カワハギのムニエルとキモソース添え

キモがチョット苦手な人や、思いのほかキモが小さかったときにオススメの料理です。レモン汁の量がキモになるため、味見をしながら加えていくといいでしょう。冷めてもおいしいので、キモを添えなければ弁当にも最適。

【材料】
●カワハギのキモ 適量
●大葉 少々
●みょうが 少々
●レモン汁 キモの3~4割
●カワハギ 1尾
●豆板? 大さじ1
●ポン酢 大さじ3
●小麦粉 少々

 

①ザルに入れたキモにたっぷりの塩をまぶし、流水で振り洗いをしてから、熱湯をかけ湯霜にする。それから、冷水に入れて血管やスジをていねいに取り去る

 

②キモをたたきながら内部に残っているスジや血管を取る。そこに、みじん切りにした大葉とみょうがを加えてさらにたたく。最後に、キモの3~4割の量のレモン汁を混ぜておく

 

③カワハギは25センチくらいのものを、三枚におろしてから、血合い骨を切り取った背側の身を使った。その身を豆板醤 大さじ1とポン酢 大さじ3を混ぜた液に30分ほど漬けておく

 

④を軽く水洗いして水気を拭き取るか、表面に付いた漬け汁を拭き取るかして、両面に小麦粉をまぶし、薄皮のある面から油をひいたフライパンで焦げ目が付くまで焼く。器に盛って②を掛ければ完成

 

 

カワハギの炊き込みご飯 山椒風味

おいしいオコゲとそれに負けないカワハギの味。それと山椒の風味がポイントの茶飯です。これに、カワハギのキモを入れれば、さらにコクとカワハギ感は増しますが、炊き上がりが若干ベトッとした感じになるので今回はパス。あと、実山椒が入手できなかったため、粉山椒を炊き上がりにかけて代用とした。

【材料】
●カワハギ 1尾
●米 2合
●水 360ml
●しょうゆ 大さじ3
●酒 大さじ3
●粉山椒 少々
●板昆布 2枚程度
●茶えのき お好みで
●みょうが 少々
●三つ葉 少々

 

①カワハギは、エラの下にある硬い骨と内臓を取り、表皮は剥がすが内側の薄皮は残しておく。それを三枚おろしにしてから、血合い骨のある部分を切り取り五枚おろしに

 

②①の作業を可能にするには20センチ以上のカワハギが必要になる。切り身は5 ~8%の塩水に数分漬けてから軽く水洗いをし、水気を切っておく

 

③フライパンに油は入れず、代わりにクッキングシートを敷き、その上に②の下ごしらえをした1尾分のカワハギを並べる。薄皮のある面から軽く焦げ目が付くまで両面を焼く

 

④あらかじめ米2合をといで水を切っておく。フライパンからクッキングシートごとカワハギを取り出し、といでおいた米、水360ミリリットル、しょうゆ 大さじ3、酒 大さじ3を入れる

 

⑤④に粉山椒少々、10~15センチに切り酒洗いをした板昆布、茶エノキ、③のカワハギの順に入れフタをする。最初は強火で炊いて、沸騰したら弱火にして約15分

 

⑥フタから出る湯気が減りチリチリと小さな音がし、かすかな焦げ臭がしてきたらころ合いです。火を止めて10分間蒸らし、器に盛ってから極細切りにしたみょうがと三つ葉を散らす

 

 

親父の小言

板昆布はイイお値段するからダシに使っただけで捨てるのはモッタイナイ。よって再利用してみる。五枚おろしにしたカワハギの腹側の身が薄くて使いやすい。その腹身を半分に切ったものを、昆布の上に載せ、さらにその上にたたいたキモを載せて網焼きにする。さすれば、昆布とキモの香りが移ったカワハギの焼き物になる。もちろん、新品の昆布でも作ることは可能だ。当然、昆布の香りは強く身に移るが焦げた昆布は再利用不能。

 

葉山釣具センターでカワハギ釣りの記事はコチラ

 

須藤恭介(すとう・きょうすけ)

愛称、Mr.ツリック。長年、月刊『ボート倶楽部』の筆者として活躍。現在、同誌に連載中の「孤高の釣り人Mr.ツリックの ふらっと貸しボートに乗りにきた」では、釣りだけでなく、釣果料理のノウハウを弟子に教えている。 

 

(文=須藤恭介[Mr.ツリック] 写真=『BoatCLUB』編集部)


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