ボートで日本一周したい! けど実際には色々難しいので、妄想ですることになった当企画。前回は羅臼港から出て南下し、独特の形をした野付半島の根本・尾岱沼港へと立ち寄りつつ、さらに南下して根室半島の北側の根室港、南側の花咲港へと向かおうと出港した。さて、次はどんな寄港地が待っている?

根室港から根室半島をくるりと回って、カキで有名な厚岸まで!

さぁ、尾岱沼港→根室港→花咲港の3港めぐりだ! と羅臼港を意気揚々と出港しようとしたら、朝から濃霧……。こりゃ晴れるまで待つしかない。11時ごろ、少しずつ晴れ始めたのをきっかけにようやっと出港。羅臼から約35マイル、不思議な半島をくるりと回って尾岱沼港に到着。予定では昼前にはここを出港する予定だったけど着いたのがすでに昼時ってことで腹ごしらえじゃー!

近くの飲食店へ行ってみると、「シマエビ天丼」なるものがある。みんなこれを目当てに来るそうな。シマエビとは北海シマエビとも呼ばれるホッカイエビのこと。なんと野付半島が抱く野付湾は、このエビの有名な漁場なのだとか。もともと漁場も少なく、どこも資源管理されたうえでの漁ということで、貴重なエビだそう。しかも漁期は夏と秋! そう今!! ということで「シマエビ天丼」をいただき幸せ♡ 来てよかった。

(編注:尾岱沼港の近くにあった老舗食堂「食事処 白帆」は2024年に閉店したのだとか……)

満腹になったあとは腹ごなしに野付半島の遊歩道をぶらぶら歩く。不思議な光景をしっかりと堪能したあと、次なる目的地、根室港へ出発! 20マイルちょっとだから、すぐに到着。今日はここまでにして、ゆっくり休むことに。念願だった根室金刀比羅神社に詣でて切り絵の御朱印をゲットし、サンマを釣り上げる福ざんまいみくじも引いて、近くの銭湯でお湯をいただきフネに戻る。うわ~星がキレイだ。

さて、明日はどうしようか。予定通り、半島をくるりと回って花咲港へ行こうか、それとも、その先を目指してしまうか。先を見ると、落石漁港、霧多布港、厚岸港がある。落石漁港は近いから霧多布か厚岸か。霧多布までは約55マイル、厚岸までは約75マイル。その先の釧路(千代ノ浦港)まで行くと90マイル程度。このあたりまでか。

それぞれの港周辺を見ていると、厚岸が面白そうかも。そもそも厚岸湖が面白い地形だし、調べてみるとおいしいものもたくさんありそう。ここは直感を信じて厚岸に行ってみようっと。年中出荷可能な生食用のおいしいカキがあるそうだから、絶対に食べなくては!

根室港から根室半島をくるりと回って厚岸港まで。75マイルだから、余裕を持って早朝出ようっと
厚岸の不思議な地形。厚岸ではカキの養殖が盛んだが、冬の間は厚岸湖で、産卵後は厚岸湾に移し、そして大きく育ったカキは再び厚岸湖へ。引っ越しさせながらおいしいカキへと育成していくのだとか。この地形がおいしいカキを生んだと言っても過言ではない! のだろう、きっと
厚岸のカキはおいしいそうな。稚貝を移入して厚岸海域で1~3年育成させた「マルえもん」、採卵・受精・飼育・育成を厚岸で行った完全養殖の「カキえもん」、生まれも育ちも厚岸の「弁天かき」と3種あるようなので、食べ比べは必須!(写真提供:厚岸観光協会)
日本一周を想定するボート〈BC〉の主な仕様

●全長:8.2m ●全幅:2.7m ●搭載船外機:115馬力×2 ●燃料タンク:400L ●巡航速度:約20ノット

(文=茂木春菜/BoatCLUB編集部)

※当記事は月刊『BoatCLUB』2023年5月号に掲載していた「妄想全開! 机上で日本一周」の内容を再編集したものです。