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クルージング
大西洋横断ラリー「ARC」/11月22日にスタート

2020.11.02

世界中のブルーウオーターセーラーがあこがれる「ARC:Atrantic Rally for Cruisers(大西洋横断ラリー)」というイベントをご存じだろうか。
クルージングの世界のレジェンド、ジミー・コーネルが創設したWorld Cruising Clubが主催するもので、1986年に第1回が開催されて以来、毎年実施されている。
11月にラス・パルマス・デ・グラン・カナリア(スペイン/カナリア諸島)をスタート、大西洋を南西に向かって走り、目指すはカリブ海のセントルシア(イギリス領)。ちょうどクリスマスの前には到着するという、2,700海里(約5,000km)の航程だ。例年、200隻ほどの大フリートが形成され、その参加人数は1,200人にも及ぶ。

「クルージング」という言葉に魅せられた世界中のセーラーが集うARCのスタート

 

レース形式で順位がつけられるものの、イベント自体の精神はまさに「ラリー」そのもの。大西洋という外洋を、仲間たちと船団を組んで進むことに意味がある。陸から遠く離れた外洋だから、同じ目的地を目指して走る艇がいることは、万が一何かあったときにはライフラインになる。
もちろん、これだけ大きな外洋イベントだから、レースイベント同様に、運営上の準備にも抜かりはない。参加にあたっては一定のレギュレーション(安全規定)が設けられ、参加者を対象としたサバイバルトレーニングなども実施される。参加艇の現在位置は、トラッキングシステムを通じていつでも見られる。海の上では自己責任が基本だが、単独でクルージングするよりも、ある部分では安全に航海ができる貴重な場という側面を持つイベントだ。
だから、経験豊富でタフなセーラーだけでなく、例えば子供連れのファミリー艇は約半数にも及ぶというし、カップルでセーリングを楽しむ艇、艇速の遅い艇など、誰もが大西洋横断という日常を離れたアドベンチャーにチャレンジする機会が得られる。 

スタート前、参加者を対象とした気象ブリーフィングの様子

 

サバイバルトレーニングは、もちろん乗員のすべてが受けなければ意味がない。ライフラフト(非常用膨張式救命いかだ)に乗り込んで学ぶ子供たち

 

今年は、全世界を席捲する新型コロナウイルス禍(COVID 19)の影響で開催が危ぶまれたものの、withコロナの新しい時代のスタイルで、なんとか11月22日(現地時間)のスタートを迎えられる見込み。
参加艇は52隻(2020年11月3日現在)にとどまったものの、エントリーリストを見ると、モノハルにマルチハル、国籍もバラエティーに富んだ顔ぶれがズラリと並ぶ。航海と前後して、スタート地やフィニッシュ地ではさまざまなイベントも予定されており、クルージングセーラー同士の交流ができるのも魅力の一つ。なんともたまらない時間となることだろう。

国籍や言語の壁を越えて、ブルーウオーターセーラー同士の交流が深まる

 

新しい友達ができるまでに、さして時間はかからない

 

ファミリーで大西洋を渡る──いいじゃないですか! そんなスタイルにあこがれます

 

オッさんたちも、この笑顔。いいですね~

 

過去には日本艇も何隻か、このARCに参加している。そんなうらやましいセーラーのひとりに聞くと、航海そのものはもちろんのこと、イベントの運営体制、スタート地やフィニッシュ地でのホスピタリティーを含め、すべてにおいて最高の満足を得られたと話していた。

 

ああ、ラップトップPCに向かってキーボードをたたいている場合ではない。「いつかは」なんて言わず、早く世界のブルーウオーターセーラーと一緒に、大西洋を渡ってカリブ海まで行かないと。。。

 

(文=舵社/安藤 健 写真=Atrantic Rally for Cruisers 2019)

 

公式サイトはコチラ
2021年ARCのエントリーも始まってます!


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