スズキの船外機用/マイクロプラスチック回収装置

2020.10.08

近年、クローズアップされている海洋プラスチックごみの問題。このたびスズキが発表した「船外機に取り付けるマイクロプラスチックの回収装置」は、この問題に船外機メーカーとして正面から向き合った取り組みだ。

同装置は、船外機のエンジン冷却方法が「海水を汲み上げ、冷却後に海に戻す」仕組みであることに着目し、戻り水の途中にマイクロプラスチックを回収するフィルターを設けたもの。言われてみればシンプルな構造で、走行するだけでごみを回収でき、船外機の走行性能に影響を与えることもない。


回収装置の模式図。フィルターが目詰まりしてしまったときのバイパスは、もちろんある


国内のモニタリング調査で回収されたプラスチックを中心としたごみ

2021年からオプション用品として設定し、将来的には標準装備とすることも検討しているのだとか。帰港したらこのフィルターをチェックして、「お、結構取れたな」などと、ちょっといいコトをした気分になるのも悪くないかも?

なお、この回収装置は「スズキクリーンオーシャンプロジェクト」の一環として開発された。ほかにも従来から継続している水辺の清掃活動、船外機や部品の梱包資材のプラスチック削減など、プロジェクトの内容は多岐にわたる。SDGs(持続可能な開発目標)が示す社会問題の解決に向けたスズキのチャレンジである。

(文=舵オンライン編集部 写真・図版=スズキ)


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