【水路を航く】#8/スカイツリーを川から望む

2021.06.21

日本各地にある海峡や運河などを巡る、月刊『ボート倶楽部』の人気連載「水路を航く」。舵オンラインでは、過去に誌面で取り上げた水路の中から、印象的だったいくつかの水路を再掲する。 第8回は、『ボート倶楽部』2018年7月号に掲載された、北十間川と東京スカイツリーを取り上げる。

※本記事の取材は2017年12月に実施しました。


 

2012年5月に開業した東京スカイツリー。高層ビルの多い都内にあっても類を見ないほどの偉容は、まさに空に向かって伸びる大木のようだ。今では東京の新しいシンボルとなり、訪れる観光客も多い。意外と知られていないが、スカイツリーの足元を流れている北十間川は、ボートで航行できる。今回は、そんなスカイツリーを目指すクルージングに出かけた。

千葉方面からクルマを走らせると、江戸川を過ぎたあたりから、スカイツリーの姿が見える。自立式電波塔として世界一の高さで、空に突き刺さるように伸び、遠くからでも目立つランドマークとなっている。ちなみに高さ634メートルは東京都の旧国名の「武蔵(む・さ・し)」にちなんでいるらしい。

スカイツリーを眺めるために、荒川の河口からボートを走らせる。荒川ロックゲートをくぐり、旧中川、小名木川、横十間川を経て北十間川へ。スカイツリーの真下まで来てしまうと、あまりにも高いので、先端までをフレームに収めるのはほぼ無理。あらためてその大きさを実感する。北十間川を少し東へ戻り、江東区亀戸あたりからだと、川とボート、スカイツリーがきれいに収まる構図になった。

 

(トップ画像説明)
高さのあるスカイツリーの全貌をフレームに収めるためには、ある程度距離が離れる必要がある。北十間川の江東区亀戸あたりから広角レンズを使って撮影した

 

北十間川などの江東内部河川は、水位が一定に保たれているため基本的には穏やか。風が吹かなければ、川面にきれいなスカイツリーが映り込む

 

小名木川と横十間川の交差する場所にある小名木川クローバー橋。X字に架かる珍しい橋だ

 

午前中まで降っていた雨が上がり、澄んだ空と夕日の残照を背景にスカイツリーが浮かび上がった。この日は通常とは違う特別バージョンにライトアップされていた

 

スカイツリーのすぐ近く、1928 年からこの地にある押上天祖神社のこま犬。変わりゆく景色と、変わらない景色がある

 

(文・写真=舵社/山岸重彦)

 

※本記事は、『BoatCLUB』2018年7月号に掲載された記事を一部抜粋したものです。最新刊およびバックナンバーもぜひご覧ください。なお、この記事の情報は、誌面掲載当時のものです。

 


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