落水も検知する最強の見守りアプリ/ JM-Safety

2021.07.05

ボートやヨットなど、海をフィールドに遊んでいる人たちにとって、最も避けなければならない状況の一つが「落水」。ライフジャケットを身につけることは当たり前になったとはいえ、一人で海に出ていたなら、落水に気づいてくれる人もいなければ、すぐに助けてくれる人もいないのだから・・・。
(※サービス内容が記事掲載時から変更になったため、一部記事内容を修正しました/編集部)

(※2022年4月6日に、新しい記事を公開しました/編集部)

 

「JM-Safety(ジェイマリン・セーフティ)」は、そんな万が一の場合のリスクを軽減してくれるスマホアプリだ。いったいどんなアプリなのかを一言でいうなら、ズバリ、海で遊ぶ人と大切な人のための「見守りアプリ」。その基本的な三つの機能について紹介していこう。

 

無料で使える「船どこシェア」

まず、一つ目が「船どこシェア」の機能。この機能は、アプリをスマホにダウンロードするだけで、すぐに無料で利用できる。

アプリを立ち上げると、自船(アプリを使っているユーザー)を中心とするマップが展開され、半径5海里(約10km)以内の距離にいるAIS(船舶自動識別装置)搭載船舶の情報が表示される。AIS機器を設置しなくても、周囲のAIS搭載船舶の情報が得られてしまうのだ。

AISは、ある一定の大きさの船舶には搭載が義務付けられている。だから、東京湾や大阪湾といった大型船舶の航行が多いエリアでは、とても役に立つはず。最近では、プレジャーボートでもAISを搭載しているケースが増えている。

 

上の画面は、シティマリーナヴェラシス(神奈川県横須賀市)のマリーナ内で、アプリを立ち上げてみたところ。マリーナを出てすぐの場所に浦賀水道航路があるが、ご覧の通り、航路内をAIS搭載船舶(オレンジ色の△マーク)が南北に行き来している様子がよくわかる。AIS搭載船舶をタップして指定すると、画面左上に、船種、針路、速度、全長、船幅といった、当該船舶のAIS情報が表示される。画面左下に表示されているのは、アプリユーザー自身の位置と針路、速度の情報。

 

そしてさらに! JM-Safetyのマップ上には、なんとAIS搭載船舶だけでなく、同じようにJM-Safetyを立ち上げているユーザー(=アプリ船)の位置情報がマップ上に表示される(半径5海里以内/海上に限る)。AISの主たる機能である「互いの船舶の情報を把握する」と同じことが、無料のスマホアプリで可能になってしまうわけだ。

ボートやヨットに限らず、例えばミニボートに手漕ぎボート、セーリングディンギー、カヤックといったもっと小さなフネはもちろんのこと、近年流行しているSUPに至るまで、このアプリを立ち上げてさえいれば、互いの動向が確認できることになる。衝突防止など、海の安全に大いに役立つのは間違いない。また、クルージングや釣りなどを楽しむときには、仲間同士の位置を把握するといった使い方もできそうだ。

 

落水を"知らせる"

JM-Safetyは無料で利用できると説明したが、プレミアムプラン(年間6,600円)に加入し、別売りの落水検知ユニット(2,750円+送料)を購入することで、「落水検知」の機能が利用できるようになる。
※2021年11月からプレミアムプランが廃止され、別売りの落水検知ユニット(3,960円+送料)を購入することで、「落水検知」の機能が利用できるようになりました(2022年1月24日/編集部注)。

このユニットを身につけた人が落水するとセンサーが反応。すると落水検知ユニットから、すぐに落水者のスマホに情報が送信され、さらに周囲のアプリ船舶(アプリ利用者)へと、位置情報を含む落水情報がアラームとともに送信されるというものだ。

 

落水検知ユニット(右)と、アプリを使用するスマホをセットで使うのが基本。スマホは、万が一落水した際にも、SOSの電話をかけたり、自分の位置を確認したりといった使い方ができるので、防水ケースに入れて首からぶら下げるなど、常に自分の身から離さないようにしておきたい。

 

こちらが落水検知ユニット。着水すると本体前面の金属部同士が通電してセンサーが作動、情報を発信するという仕組みになっている。ちなみに雨や波しぶきがかかった程度では通電しない(誤作動しない)のでご安心を。

 

プレジャーボートからの落水はもちろんだが、ミニボートや手漕ぎボートの転覆といったケースも、落水と同等のシビアな状況だと考えていいだろう。なおかつ、船の大きさの問題から、1人で海に出ているケースがほとんどではないだろうか。そんな状況でも、この落水検知ユニットがあれば、落水(=と同等の状況であること)を近くにいるアプリユーザーに即座に伝えられるというわけだ。

 

常に見守られている安心

落水の発生(落水警報)は、近隣にいるアプリユーザーに伝えられると述べたが、実はこの落水検知ユニットを使うことで、もっと多くの人にも危機的な状況を伝えることができる。

「安否見守り機能」は、事前に登録してある通知先(JM-Safetyアプリユーザー)に対しても、落水の発生の位置情報を通知してくれるというサービスだ。そして事前に登録された通知先のユーザーは、そのアプリユーザーの現在位置をいつでも知ることができる。

例えば、あなたが海でレジャーを楽しんでいるとき、陸で待っている家族は少なからず心配をしているはずだ。そんな人たちが、大切なあなたが今どこにいるかという位置情報を常に把握することができ、万が一の事態に陥った時には、即座に連絡が来るというセーフティーネットワークが構築されていたら、どんなに安心できるだろうか・・・。

 

JM-Safety を使ってみた

そんな画期的な機能を持つスマホアプリ「JM-Safety」の実力を、ならば実際の検証してみようということになった。ご協力いただいたのは、釣りガールとして活躍中の"みっちぃ"こと石崎理絵さんと、シティマリーナヴェラシス(神奈川県横須賀市)の副支配人である石井 満さんのお二方。いずれも、仕事とプライべートを問わず海に出ることが多いだけに、ユーザー目線での使い勝手をお聞きしようというわけだ。

 

スマホアプリ「JM-Safety」をダウンロード。まずは無料で使える部分をあれこれ試してみる、みっちぃ(右)と石井さん(左)の二人。

 

落水検知ユニットが本当に作動し、どれくらいの時間で見守り登録者に落水通報が届くのか・・・。カタログやウェブサイトの情報だけでは、まだ信じきれない皆さんに代わって、舵オンラインではしっかりテストした。

都内私立大学ヨット部3年生を招集し、身をもって証明するしかないでしょう! 

落水検知ユニットと防水ケースに入れたスマホを身につけ、準備完了。これがJM-Safetyの落水検知ユニットを利用する上での基本スタイルだ。彼のスマホのアプリには、落水時の通知先として、みっちぃと石井さんを登録した。

 

ということで、マリーナに係留中のボートの船尾から、海に向かって男らしくダイブ!

 

ダイブしてすぐに膨張式ライフジャケットが膨らみ、海面でいったん落ち着く落水者役のモデル。落水検知ユニットが着水することでセンサーが反応し、まず落水者のスマホに情報が送信されたというシチュエーションだ。このとき、スマホが水につかったままの状態だと、電波が伝わりにくくなるので注意が必要。

 

こちらは落水者のスマホ。落水検知ユニットから情報が送信されると、このような画面が表示される。落水者自身がセンサーが反応し、警報が周囲に発せられたことを確認できるのは、なにより心強い。また、誤発信の場合には、この時点ですぐに取り消すことができるほか、救助後にもこの画面から救助済みであることを発信する。

 

落水から5秒ほどだろうか。みっちぃと石井さんのスマホに、ご覧のような落水警報が届いた。落水者の位置情報がマップに表示されるほか、緯度・経度による現在位置、自分からの見た距離と方角も表示され、すぐに次の行動へと移ることができるに違いない。

 

「主人と娘を陸上に残して海に出ることも多いので、この安否見守り機能があれば家族も安心ですね。海の上では、ついつい釣りに夢中になってしまって、見張り不足になってしまうこともあります。東京湾の浦賀水道航路近くで釣りをすることもよくあるので、他船の接近アラーム機能(無料で利用可)が便利そう。あともう一つ感じたのは、手漕ぎボートなんかは近くに行くまで、その存在に気付かないこともあるので、海に出るみんながこのアプリを利用してくれたら安心ですよね」(みっちぃ)

●オフィシャルブログ「一釣懸命やってんねん。」
https://ameblo.jp/michiimichi/

 

「マリーナの立場からすると、初心者の利用も多いレンタルボートのサービスにぴったりですね。このアプリと落水検知ユニットを使ってもらえば、マリーナ側でユーザーの現在位置を把握できるし、万が一の落水情報もつかめます。釣り大会なんかのイベントでも、オーナーにアプリを使ってもらえば、主催者側の安全対策の一つになりそうです。あとは、ミニボートやカヤックなど、免許も不要で、相手からも見つけにくい小さなフネに乗る場合は、ぜひこのアプリを使ってほしいですね」(石井さん)

 

相互に見守る"安心"のアプリ

JM-Safetyは、海の上で自分の身を守り、自分の存在を知らせるアプリである。それと同時に、海の上で、自分自身が他船の存在に気付くための大きなサポートにもなる。

そう、JM-Safetyは海の上でのセーフティーネットワークを築くための"助け合いのツール"だといえそうだ。

1人1台はスマホを持つようになった現代だから、リスクの多い海の上で、スマホで手軽に使えるアプリやサービスを利用しない手はない。

利用者が増えれば増えるほど、もしものときの"見守り"の目が増えるサービス。たとえ知り合いではなくでも、JM-Safetyがあれば、海で遊んでいる人たち同士がセーフティーネットワークを築くことができる。基本機能は無料で使えるので、ぜひアプリをダウンロードして、安全、安心なマリンライフに役立てていただきたい。

 

(文=舵社/安藤 健 写真=松本和久 協力=シティマリーナヴェラシス)

 


JM-Safety 落水検知ユニット概要

通信方式:Bluetooth Low Energy
●最大通信距離:約10m(見通し)
●サイズ:60×43×21(mm)
●質量:約40g
●電池寿命:約2年(使用状況による)
●動作環境温度:-20~50度

落水検知機能、安否見守り機能の利用には、落水検知ユニットの購入およびJM-Safetyプレミアムプランへの加入が必要です。
※2021年11月からプレミアムプランが廃止され、別売りの落水検知ユニット(3,960円+送料)を購入することで、「落水検知」の機能が利用できるようになりました(2022年1月24日/編集部注)。

 

アプリのダウンロードはコチラ

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(問い合わせ)
日清紡ホールディングス株式会社
JM-Safetyサポートセンター
TEL: 0120-666-104
https://www.jmarinesafety.jp/

 


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