新型Honda BF150|その走りを実感する

2022.03.25

1月に国内でも販売が開始されたHondaの新しい船外機「BF150/135/115」。その第一報は「舵オンライン」でもお伝えしたが、このたび「BF150」を搭載したボートを取材する機会があったので、あらためて紹介しよう。

 

BF150の正式名称は「BF150D」。初代の「BF150A」がデビューしたのは2003年。ベースとなったのは当時のUSアコードなどに搭載されていた2.4リットル、直列4気筒、16バルブDOHCエンジンで、これはホンダ社内でも評価が高いエンジンとのこと。新しいBF150Dでは、このエンジンをマリナイズしたパワーユニットを継承し、各部のブラッシュアップを図っている。

 

BF150Dを搭載した「ベネトウ・バラクーダ7」の走り

 

中型以上のHonda船外機ではおなじみの各種デバイスも当然、搭載されている。「BLAST」(空燃比連動点火時期制御)は特に低速時のトルク増強に寄与するもの。「ECOmo」(リーンバーン制御)はクルージング領域での低燃費を実現するもの。3機種のうちBF150Dには、VTEC(可変バルブタイミング&リフトコントロール)も搭載。低速から高速まで、あらゆる領域で優れた出力特性を発揮する。

 

そして新しいBF150/135/115の最大のトピックが、DBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)仕様が設定されたことだ。これは一般的にはDTS(デジタル・スロットル&シフト)などとも呼ばれる電子リモコンのことで、操作性はもちろん、ケーブルの取り回しなどのリギング性も大幅に向上する。
HondaのDBWは、そのレスポンスのよさも美点の一つ。リモコンは人と船外機のインターフェイスに位置するものだから、軽い操作で、スムーズに、タイムラグなくシフトが入る快適性は大きなメリットとなる。

 

DBWのリモコンの一例

 

DBWは船外機4基、リモコン2基まで拡張が可能。複数の船外機の場合、ワンプッシュスタートや回転数をシンクロさせる機能も備わっている。またシステムを構築するネットワークは2系統に分かれ、一方にトラブルが発生しても、もう一つのネットワークがバックアップする仕組みになっている。

浜名湖で取材したBF150Dが搭載されていたボートは「ベネトウ・バラクーダ7」というフィッシングボートだった。BF150Dの面を強調したクリーンな外観、エンジンカウルの分割線を斜めにしたデザインが新鮮で、フランス製のバラクーダにもよく似合っていた。Honda船外機ではおなじみのカラー「アクアマリン・シルバーメタリック」と相まって、どんなタイプのボートにもマッチするのではないだろうか。

 

一新されたデザインはクリーンでスタイリッシュ

 

試乗艇はもちろんDBW仕様。リモコンは船内の操船席とアフトコントロールステーションの2カ所にあり、どちらもスムーズに操作できた。トローリングコントロール(650~900回転/分の間で50回転/分刻みにエンジン回転数を変えられる機能)も備わるので、釣りや港内での航行にも便利だろう。

 

船内のリモコン(左)とアフトコントロールステーションのリモコン。船内には純正の多機能メーターも見える

 

広い水面に出たところで、BF150Dのパフォーマンスを試す。低速からトップエンドまで、抵抗が少なくスムーズに回っている感覚は、いかにもHondaの船外機らしい。VTECがカムを切り替える4,300回転/分あたりから上の気持ちのいい領域では、乗り物を操る楽しさを存分に味わうことができる。

下記は短い動画だが、そのフィーリングを想像していただくことができるだろうか。

 

また、燃料消費量の少なさもBF150/135/115のセールスポイントの一つである。今回の取材に協力していただいた「ボートクラブカナル」には、新しいBF115や一世代前のBF135、BF150を搭載したボートがあり、それらの艇を使いこなしている同社の代表・柴田昌宏さんは、「中速エリアのトルクが優れ扱いやすく、燃費のよさに驚きます」と語っていた。

 

ところで、先述したエンジンカウルの分割線を斜めにしたデザインには、見た目だけではないメリットがある。カウルを外した際にエンジン本体の大部分があらわになるので、オイルフィルターの交換、プラグの交換などが格段にやりやすいのだ。
実はHondaの船外機には漁業関係者などプロのユーザーも多い。彼らにとっては整備性や信頼性は欠くことのできない要素であり、その点を十分に考慮して開発が行われている。

 

カウルを外すとエンジンブロックの大半が姿を現す

 

最後にBF150/135/115の開発者のコメントを紹介しよう。
「11年ぶりのモデルチェンジなので、その間に市場から寄せられたさまざまなご意見を生かして、かゆいところに手が届くモデルを目指しました」と語るのは、このモデルの開発責任者を務めた小笠原 亮さん。
「コンパクトなフォルムの中に、DBWをはじめとする新しい機構をいかに収めるか、試行錯誤の連続でした」と語るのは、テスト・開発部門を総括した田中 想さん。

 

小笠原 亮さん(左)と田中 想さん photo by BC

 

Honda船外機ひさびさのニューモデルとなったBF150/135/115。まさに“満を持して”登場したモデルであり、その完成度の高さは見逃せない。

 

(文=舵オンライン編集部 写真=矢部洋一)

 

Honda BF150D/135D/115J
〇エンジン形式:水冷4ストローク DOHC直列4気筒
〇総排気量:2,354cm3
〇乾燥重量(プロペラ含む):221~230kg
〇価格:1,537,800~1,851,300円
詳細はこちら

 

(問い合わせ)
Hondaお客様相談センター 0120-112010
https://www.honda.co.jp/marine/

 

『ボート倶楽部』2022年4月号(3月5日発売)および5月号(4月5日発売)にHonda BF150/135/115に関する記事が掲載されています。お買い求めはこちらから

 


あわせて読みたい!

●新 直列4気筒2.4リッター|Honda BF150/135/115登場

●ホンダ船外機の200万台&次世代の電動推進機

●3月開催のボートショー、公式サイトがアップデート!


ボート

ボート の記事をもっと読む