英国が誇るラグジュアリーカーブランド「ベントレー」の旗艦サルーン「フライングスパー」がモデルチェンジされた。

これまでの12気筒のエンジンに代えて、V8エンジンを核とするプラグインハイブリッド(PHEV)パワートレインを搭載した「ベントレー・フライングスパー・スピード」

最高出力782PS、最大トルク1,000Nmの実力を、モータージャーナリストの山崎元裕氏が米国アリゾナで体験。最新のレポートをご紹介する。(舵オンライン編集部)

ベントレーの4ドアサルーン、「フライングスパー」がモデルチェンジされた。
2005年に誕生した(さらに歴史をさかのぼれば、正確には復活したということになるのだが)初代モデルから数えて、第4世代となるこの新型フライングスパー。最大のトピックスといえるのは、これまでトップレンジのスピードを実現してきた6LのW型12気筒ツインターボエンジンを凌駕する、4LのV型8気筒ツインターボエンジンとエレクトリックモーターを組み合わせた、PHEV(プラグイン・ハイブリッド)の「ウルトラ・パフォーマンス・ハイブリッド」が新たに採用されたことだ。

ベントレーのスタッフは、テストドライブ前のブリーフィングで、このフライングスパーのスピードを、「4ドアのスーパースポーツ」と表現してみせたが、なるほどそのスペックシートに並ぶ数字は、完全にスーパースポーツのそれに匹敵するものばかりだ。

システム全体の最高出力で782PS、最大トルクでは1,000Nmというスペックは、これまでのW型12気筒ツインターボエンジンと比較して、最高出力では19%、最大トルクでは11%の強化に相当する。
トランクルームのフロア下に搭載されるバッテリーの容量は25.9kWhで、満充電からのEV走行は最大で76km可能に。車重は2,646kgと大柄なモデルだが、それでも190PS、450Nmのパワー&トルクを誇るエレクトリックモーターは、その重量を負担に思わせることなくスムーズな加速を演出する。

車速が140km/hに達するか、アクセルの開度が75%を超えると、ここからはV型8気筒エンジンも始動し、さらにスポーティーなフィーリングにキャビンは包まれる。その加速感は驚くべきものだが、フルタイム4WDの駆動方式を採用していることもあってか、そのスタビリティーの高さには絶対的な安心感を抱くことができる。
スポーツ・モードでの走りは、まさに「4ドアのスーパースポーツ」といった印象。高級感の極みともいえるキャビンの魅力を考えれば、新型フライングスパー・スピードの魅力はさらに大きなものと感じられるだろう。

日本への上陸が切に待ち望まれる、スポーティーな高級サルーンが、また一台誕生した。

(文=山崎元裕 写真=ベントレーモーターズ)

Bentley Flying Spur Speed