2019年進水、エンジンアワーはわずか100時間という、程度極上の即納中古艇を、現在ウインクレルにて取り扱っている。新艇をオーダーしたら納艇までウン年という昨今の状況のなか、すぐに乗り出すことが可能なこちらの「シーラインF430」は貴重な一艇といえるだろう。
(※本記事は2022年11月4日現在の情報です。売約済みとなる場合があります)
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シーライン(Sealine)は英国の歴史あるビルダーで、近年はドイツのハンゼグループの一員となったことをきっかけにラインアップを一新。フライブリッジ付きの「Fシリーズ」において、こちらのF430は最新のモデルとなっている。
設計を担当しているのは、英国のディクソン・ヨッティング。セールボートとパワーボートを問わず、プロダクション艇からスーパーヨットまで幅広く手掛けており、F430には、どこかそんなスーパーヨットのエッセンスも盛り込まれている。
同じレンジの艇と比べると、幅広な船体が特徴の一つ。サイズ(全長)以上のボリュームを感じさせる船上空間を実現している。
直立気味のステムが、きれいに波をさばいている。デッキハウスはわずかにオフセットされており、右舷側の通路がより広く取られている。
アフトコクピット。天井のひさしが、このエリアのすべてをカバーしているため、非常に居心地のよい空間となっている。L字形のソファとテーブルという組み合わせ
船首エリアのスペースも広い。キャビントランクには背もたれの角度を変えることができるサンベッド、船首には独特のシートが設置されていて、ラウンジエリアとしての機能が非常に高い。
フライブリッジ。右舷側にドライバーズシート、左舷側にナビシートという配置だが、どちらも2人が座れる大きさがあることに注目。ナビシートの背もたれを反対側に倒せば、ラウンジエリアをより余裕をもって使うことができる。
メインサロン。前方から、ヘルムステーション、ラウンジエリア、そして大きなギャレー設備という配置。ハウスのウインドー面積が大きいため、とにかく明るく開放的な空間となっている。
メインサロンを、前方から後ろに向かって見たところ。後部のドアを全開にし、ギャレー側の窓を跳ね上げると、この開放感。アフトコクピットと一体化した空間であり、その導線も確保されていることがよくわかる。
ヘルムステーションのシートを90度回転させれば、コの字形のシートと対面するようなかっこうになり、ラウンジエリアをより快適に使うことができるはず。
IHコンロが備わったギャレー設備。ハウス後方の窓を跳ね上げると、ちょうどカウンターのような形になるので、船内にも船外にも飲食物をサーブしやすい。とても実用的なレイアウトといえるだろう。
ロワーヘルムステーション。こちらの艇はボルボ・ペンタのIPSを搭載しており、ジョイスティックで離着岸も容易にできるはず。レイマリンのマルチファンクションディスプレーを装備しているが、ディスプレーや機器の追加も可能。右舷側にはスライドドアが設置されている。
一段下りてロワーデッキへ。船首にはマスターステートルームが設置されている。幅広の船型であるため、船首のキャビンもご覧のとおりのゆとり。なお、こちらの艇は、いずれのキャビンもベッドは未使用とのこと。
船首のマスターステートルームには、専用のトイレ&シャワールームが備わっている。
こちらはミジップのVIPステートルーム。このサイズのボートでありながら、ステートルームを2室備えている艇は珍しい。余裕たっぷりのスペース。
VIPステートルームには、専用のトイレ&シャワールーム。
パワーユニットは、ボルボ・ペンタIPS500(370PS/272kW)×2を搭載。最高速度は30ノット弱。操船しやすいボートだ。
シーラインF430の走行動画はコチラ↑
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なかなか市場には出てこない、使用時間が少ない即納艇。今すぐ乗り出せる貴重な一艇に興味がある方は、販売元のウインクレルまでお問い合わせいただきたい。
(文=舵社/安藤 健 写真=舵社/宮崎克彦)
SEALINE F430
●全長:13.55m
●ハル長:11.73m
●全幅:4.20m
●喫水:1.25m
●排水量:13.58t
●燃料タンク:1,100L
●清水タンク:450L
●エンジン:ボルボ・ペンタIPS500(370PS/272kW)×2
●価格:ASK
(問い合わせ)
ウインクレル
TEL:045-681-0104
https://yacht-w.com/
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