全国マリーナレポート/大阪府・エクセロンマリン

2023.05.22

月刊『BoatCLUB』で連載中の「突撃! マリーナレポート」は、全国のマリーナを巡り、その特徴や素晴らしさを読者諸氏にお伝えする連載。舵オンラインでも、その一部をご紹介しよう!!

今回紹介するのは、大阪府泉北郡忠岡町のエクセロンマリンです。

※掲載情報は、取材当時(2023年4月)のものです。


大阪府泉北郡忠岡町

エクセロンマリン

大阪府泉北郡にある忠岡町は、北は毛布の街として知られる泉大津市、南はだんじり祭で有名な岸和田市に挟まれた、日本一面積の小さい町。エクセロンマリンは、泉大津市との境を流れる大津川の河口付近にあり、大阪市や関西国際空港からもアクセスしやすく、かつ、神戸や淡路島、友ヶ島、和歌山方面にもアプローチしやすい好立地にある。まだできたてほやほやのブランニューマリーナに、早速潜入!

 

(トップ写真説明)
大阪府泉北郡忠岡町の臨海部、工業エリアにあるエクセロンマリン。ボートや海を眺めながら、おいしい料理が楽しめる、できたてほやほやのマリーナだ

 

 

海とボートと焼き肉と

泉大津駅から乗ったタクシーの中で、運転手からだんじりの熱い話を聞かされた。だんじり祭といえば岸和田が有名だが、エクセロンマリンのある忠岡や、泉佐野、貝塚、熊取といった地域でも、だんじりを所有する町会が多くあるという。なんとも勇ましいエリアに足を踏み入れたというわけだ。

到着したエクセロンマリンだが、だんじりのたけだけしく勇壮なイメージとは異なり、静かでゆったりとした雰囲気をまとうクラブハウスがまず目に入る。1階はマリーナ事務所や免許教室などの受付で、2階は、昼はカフェ、夜は焼き肉屋となるグリルカフェエクセレント。仕事柄、多くのマリーナを訪れたことがあるが、焼き肉が食べられるマリーナというのは初めてだ。

「フネで来られる焼き肉屋さんって珍しいじゃないですか。それが一つ売りかなって思います。インスタで宣伝したり、口コミで広がったりして、最近は寄港してくれる方が増えてきました。ここで食事された方は、ビジター料金がかかりません。それと、ボートに乗らない方にもたくさんご来店いただいていますよ」

そう話すのは、このマリーナのジェネラルマネージャーの天野真緒さん。前のマリーナであるマリーナプレビー忠岡から、今のエクセロンマリンに変わったのは、2020年の10月で、その後リフォームやら準備やらを経て、オープンしたのが21年の11月。会社が新たにマリーナ事業をスタートし、その重要な役割を任されたのが、天野さんだった。

「マリーナのリニューアルなんてやったこともなかったので、右も左もわからない中で、いろいろな人に話を聞きながら、なんとかここまでやってこられました」

 

クラブハウスはこんなふうに浮いている。もちろん、支柱で頑丈に固定されているので、ぐらぐらするということはまずない

 

(左)2階のグリルカフェエクセレント。一流ホテルなどで経験を積んだシェフの作る料理は絶品だとか。アルコールも各種用意
(右)焼き肉が楽しめる座敷スペース。子ども用の椅子なども充実しているので、家族で遊びにくるのにうってつけだ

 

(左)大型艇をメインに係留する北東に延びる桟橋。最も大きい保管艇は60フィートだそうだ(取材時)
(右)南東に延びる桟橋は小型艇がメイン。どちらの桟橋でも、水道、陸電が利用可能

 

好立地のニューマリーナ

エクセロンという読み方は、フランス語からきているそうだが、正しく読まれることはあまりなく、今ではエクセレントと読んでもいいということにしたそうだ。

マリーナの中心であるクラブハウスは、実は、浮桟橋と一緒で海に浮かんでいる。クラブハウスが海に浮かぶ、という面でも珍しいマリーナだ。桟橋はL字形に延び、沖側が大型艇、河口側が小型艇という分かれ方。まだ半数近くバースが空いているそうなので、ボートの置き場に困っている方はぜひご検討を。

それって関西圏のみの話だろう、と思うことなかれ。エクセロンマリンは関西国際空港からクルマで約20分というアクセス良好の立地で、新大阪駅からも電車とクルマで1時間以内で到着できる。昨今、住んでいるところとは離れた場所に愛艇を置いて遊ぶ、というスタイルも増えてきているので、十分選択肢の一つとなりそうだ。

マリーナは友ヶ島周辺や明石海峡といった釣りの一級ポイントにも近く、淡路島、神戸、和歌山方面も射程圏内。契約艇の中に遊漁船もいくつかあるくらい、釣りもしやマリーナを上から見るとこんな感じ。大阪湾の奥で、しかもマリーナ全体が防波堤のすぐ内側にあるので、海面はかなり穏やかで、出るときも早いすいロケーションである。

エクセロンマリンを拠点にボート遊びを満喫するもよし、大阪湾クルーズの有力寄港地の一つとするもよし。また、一つ魅力あふれるマリーナが国内に誕生したことを、大いに喜びたいところだ。

 

マリーナを上から見るとこんな感じ。大阪湾の奥で、しかもマリーナ全体が防波堤のすぐ内側にあるので、海面はかなり穏やかで、出るときも早い

 

夜はライトアップされ、雰囲気が一変。一日中海遊びを堪能したら、夜はお酒を片手にのんびりと過ごせる

 

(左上)グリルカフェエクセレントは、記念日に利用する人も多く、それに対応するメニューもある
(右、左下)開放感のある屋上でのバーベキューは大人気。屋上でカフェメニューを楽しむこともできる

 

エクセロンマリン

https://excellent-marina.com/

 

(文・写真=幸野庸平/『BoatCLUB』編集部 写真提供=エクセロンマリン)


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